都市化で多くの巨樹、巨木が伐採されている。

産経新聞」2007.11.16日付けより。
たまたま、昨日まで木に関連する日記を書いていたので、ついでに先週新聞にあった気になる記事を思い出した。せっかく数百年の風雪にじっと耐えてきた巨木が伐採されてしまうのは、残念なことですね。
巨木は同じ場所に人間の寿命の数倍、数十倍も生きてきたものもあるでしょう。もうそれだけでも尊敬したくなってしまいます。地元の市にも幹の周囲が5、6メートルほどもあるニレやケヤキがあり県の指定記念樹ともなっていました。
環境省が平成12年に実施した調査によると、「地上130センチの位置で幹の円周が3メートル以上」の巨木は6万4479本で、そのうち東京都が3799本で最も多かったという結果でした。以下は茨城、千葉、新潟、静岡がベスト5でした。
これはちょっと意外な結果ですね。その理由は東京には精力的に調査をした人や関心がある人が多かったこと、及び歴史がある屋敷が多かったことなどが推測されるようです。
また一方、林業が盛んな地方では巨木に育つ前に材木として利用してしまうことも地方に巨木が少ないことの理由と考えられています。明治神宮新宿御苑にもかなり沢山の大木がありますが、これから先数世紀も生き続けるんでしょうね。
人間の寿命の単位ではとても計れませんね。樹木の計り知れない底力を感じます。

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大阪のオッチャンなら、「落ちたでー」というだけなのに、・・・
「メトロポリターナ」2007.11月特別号より。
そのあとには次のように続く。「〜やっぱり東京のオジサンは違う、と感激。」これは“ちょっと素敵なオジサンの話”(やさしいひと言、さりげない気遣いがうれしい)をOLの皆さんに投稿してもらったなかの一つだった。
このエピソードは、26歳の大阪の女性からの投稿で、就職のために大阪から出てきたばかりのときのこと。駅で切符を買おうと財布からお金を出した時に、5円玉を落としてしまった。
そのとき、近くにいた50代後半のオジサンが拾ってくれて「ご縁がありますように」と5円玉を手渡してくれたという。それで、タイトルにあげたフレーズにと続いている。
本当に感激した証拠に、大阪の友達みんなに電話してる。なるほど、大阪では「オッチャン」が東京では「オジサン」という言葉になっているだけだけでも面白い。
私だったら転がり落ちた五円玉をとっさに拾ってあげられるだろうか。(それは相手次第かな・・・な〜んて考えるようじゃ、オジンまたはオヤジと言われても仕方がないか・・・。)
自分が経験して、記憶に残っている素敵なワンシーン、それはちょっとした自分のなかの宝物かもしれないな。なんだか、どこかの宣伝コピーのようになってしまった・・・な。



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世界で一つのものが最高のプレゼント・・・

産経新聞」2007.11.16付けより。
前日は大阪出身の若い女性からフリーペーパーへの投稿だったが、今日の記事は同じく大阪のYさん(72歳)から新聞への投稿記事だった。この方は元短大非常勤講師となっていたが、30代後半に米国に渡った時の日米の贈り物の違いに驚いていた。
米国では、クリスマスと誕生日のプレゼントが大切にされるという。そして、この女性の記憶に残っている最高のものが書かれていた。それは、お隣に住んでいたエンジニアが妻に贈ったクリスマスプレゼントだった。
そのエンジニア氏は「世界で一つのものが最高のプレゼント」と信じていたようで、このYさんの家のミシンで、ジャケットづくりに挑戦したのだった。仕事を終えると、妻には残業すると偽って、こっそりYさんの家に直行し毎日ミシンを踏んでいたのだった。
いったいどれくらいの期間かかったかは書かれていないが、完成したときの彼の表情は忘れられないという。Yさんは彼の妻への大きな愛を感じてうらやましくなったことを、はっきりと思い出しながら投稿したようだ。
今の世の中、なんでもスピード時代で、たんにお金をかけてお手軽なものに手を出しがちだが、時間をかけた手作りのものには金額以上の価値があることを思い出させてくれる。というわけで、今年もハンドメイドのオリジナルクリスマスカードを作らねばな・・・

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一歩抜きんでるためには努力の上に辛抱という棒を立てるんだ。
産経新聞」2007.11.16付けより。
たまたまこの日の新聞には私にとって、ちょっと気になるフレーズが3つあった。これがその3つ目だった。「私の失敗」というコラムの中で、タレントの桂小金治(81)さんが父親から言われた言葉だった。
彼が10歳のころハーモニカが欲しくて父親にねだったら、「なんで?」と訊かれたのだ。「いい音がするからだよ」とせがむと、父はいきなり神棚の榊の葉を一枚むしって、目の前に突き出し「いい音ならこれで出せ」と言ったのだ。
「鳴るわけないじゃないか」と不満を口にすると、父親は唇に当てて素晴らしい音色で『故郷」を奏で始めたのだ。そのとき、こんな葉っぱでこんないい音がするんだとびっくりした、と思いだしている。その後小金治さんは3日練習したが音が出なくてふてくされてしまった。
すると父親が次のように言ったのだ。「努力まではみんなするんだよ。そこで止めたらドングリの背比べ。一歩抜きんでるためには努力の上に辛抱という棒を立てるんだ。この棒に花が咲くんだよ。辛抱できないやつは意気地なしだ。やるからには続けろ」
これらの言葉が胸に突き刺さって、殴られるよりもショックだったという。そして中途半端な自分が恥ずかしくなったと述懐している。悔しくて毎日練習をしていると10日目に、突然「ぴー」と音が鳴ったのだ。するとおやじさんがほめてくれてうれしかったようだ。うれしかったが、そればかりか、翌朝目を覚ますと枕元にハーモニカが置いてあったのだ。
それを母親に伝えると、「3日も前に買ってあったよ」という言葉が返ってきたのだ。今度は小金治さんが「なんで?」と母親に訊いたのだ。すると「父ちゃんが言ってたよ『あの子はきっと吹ける』って」と母親は答えている。このとき彼は涙が止まらなかったという。そして、人に信じられることのうれしさを実感している。
そういえば、子供のころいろんな草や木の葉を丸めたり折ったりして草笛を鳴らしたことはあったな、でも曲を吹くまではやったことがなかった。今の子供たちは、そんな素朴な遊びはきっと知らないだろうな。古き良き時代だった。現在はそもそも身近に自然がなくなっているし・・・