日本語より英語のほうがわかりやすい言葉もある。

11月2日、仕事で六本木(東京ミッドタウン近く)に出ていた。午後3時過ぎに空きの時間ができたので、そこから徒歩で5分ほどの所にある国立新美術館に行ってみた。平日にもかかわらず、美術館付近はかなりのにぎわいだった。それはこの日が初日の「日展」が開催されていたからもしれない。
同時開催で「フェルメールとオランダ風俗画展」もあったが、久しぶりに「日展」を鑑賞することにした。ゆったりとして明るい展覧会場で観る大作はどれも迫力を感じる。日本画、洋画、彫刻、工芸作品と順に見て回った。
途中、版画作品のコーナーでは歌手のジュディ・オングさんがきれいな着物姿でご自身の入選作品を前にしてお仲間の注文に応じて何枚も写真におさまっていた。
と、また前置きが長くなってしまった。ミッドタウンで「六本木アートトライアングル」というマップを手にした。すでに、説明も不要かと思うが、トライアングルの3つの美術館は国立新美術館サントリー美術館森美術館のこと。
そのパンフの表紙には“チケット半券であとろ割!”とあった。これはキャンペーンで、これらの美術館の半券で他の2館の入館料が割引になるというものだった。この相互割引が“あとろ割”なのだ。しかし、何の略か考えてもすぐにピンとこなかった。
しかし、英語でArt Triangle Roppongiとあったのでそれぞれの頭文字でATRoだと納得した次第。頭が硬くなっているのを痛感!キャンペーン期間は2008年3月31日までとなっているが、ずっと続ければいいのに・・・
蛇足
新国立美術館は巨大な波打つような巨大ガラス壁が目に入る実にユニークな建物。設計監理は黒川紀章・日本設計共同体。http://www.nact.jp

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切符を買うために並ぶ時間・・・
R25」2007.11.1号より。
連載エッセイの「結論はまた来週」(高橋秀実)のなかで目にしたフレーズが気になった。というのも最近では駅で切符を買うことがほとんどなくなってしまったからだ。私は主に私鉄と都内の地下鉄を使うことが多い。
昨年まではパスネットがあれば大抵それを改札口に入れて済ませることがメインだったが、今年からはICカードパスモに切り替えて使っている。クレジットカードと連携しているからますます駅で財布から現金を出すことがなくなってしまった。
しかも、JRも私鉄も改札でピッと触れるだけで通過できるから、切符を買う手間が省けて極めて便利になっている。多少改札は混んでいても比較的スイスイでいける。しかし、乗車した区間の運賃は忘れやすくなっているのも確かだ。
かつて、パスネット(関東の私鉄地下鉄共通カード)を使っていたころは、毎月のようにいろいろな絵柄デザインのカードを買う楽しみもあったが、今では一枚のICカードが何年でも使えるのでやや味気ない気もしている。
便利さの度合いが増えると味気なさも出てくるものかも、と感じている次第。これも、便利なデジタル文字が氾濫してくると手書きの味が失われつつあるのともちょっと似ていそうだ・・・な。