世の中の現象で理由がないものはない。

「サンケイエクスプレス」2007.9.10付けより。
このあとには、次のように続いていた。「しかし、その理由が1つとはかぎらないのである。」これは養老孟司さんが「虫の異変に思うマトモな時代」と題して書いている部分にあったもの。
氏の鎌倉の自宅には、今まで見られなかったチョウがやってくるという。それは南のチョウで、温暖化によって広がったと解釈されている。またあるチョウはパンジーを広範囲で植えるようになったから増えたといわれる。それはそのチョウがもともとスミレに仲間を食べる大きなチョウだからというのが理由のようだ。
養老氏はものごとの理由は一つだけとは限らないと考えている。そのほかの要因としては、都市化で天敵が減ったことも考えられるようだ。
話は少しそれるが、体調がすぐれないというときは、単に過労や睡眠不足ばかりではなく、食生活のバランスが悪かったり、日頃のストレスがたまったり幾つもの要因が複雑に絡み合っていたりするのではないだろうか。
何ごとも一見単純なようで、複雑だったりする・・・ものだな。