「まなぶ」と「まねる」のあいだから。

「美しいってなんだろう?」森村泰昌著より。
一般的に「人まね」「ものまね」はあまりいい意味では使われませんが、「学ぶ」は勉強を意味しています。また「まねぶ」ということばはかなり古くからあったようです。
人は人のまねをすることで、実際は多くを学んできたようです。普段の話し言葉も自然と人まねから身についたものでした。書道もいかにお手本どおりに書けているかが問われました。文字のバランスが悪ければ赤筆で訂正されたものです。
またすべてのスポーツ、音楽、楽器等も基本をまねることから始まっていました。自分なりのコツをつかむまでは苦労しますが、そこそこできたときには喜びを感じるものですね。
結局学ぶことの始まりはまねることでもあったのですね。美術も上達への道はまずは、どれだけ対象に忠実にまねられるかがとわれます。それはデッサンでの描写力でしょうか。本物の芸術家はそこからさらに独自の道を発見できたということでしょうね。
そういえば、ベストセラー作家の浅田次郎もデビュー前は、自分のお気に入りの作家の作品を原稿用紙に写しながら小説の書き方を学んだといいます。何事も上達するには地道な努力しかないかな〜

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ふれあいのタネをまく一枚のハガキ。

「前略ハガキでお客様をつかむ法」金田晃著より。
たまたま書棚を見ていたら、ふと目に入ったので再度ぱらぱらと読み返してみると懐かしくなって数ページを読んでしまった。ずいぶん昔に買った本も捨てられないものが何冊もある。この本はもう10年前に買ったものだが、やはり捨てられないでいる。
それはこの本にはある思い入れがあったからだ。最後のページまでくるとそこには次のようにあった。「本書における感想を“ハガキ”でお送りください」と。そして筆者自身が必ず返事を書いてくれるという。
金田氏は販促コンサルタントをしていて、全国をまわり講演活動をしている。かなりご多忙に違いないが、自身がハガキについて触れた本だからちゃんとその見本を見せようということだったのだろう。
この本のあちこちが気に入ったので、とりあえずハガキを書いて送付してみた。すると数日後筆者の金田氏からハガキが届いたのだ。その最後の部分には次のように記されていた。
「余人はともあれ、私たちは“葉”が“木”になるように頑張りましょう。またお便りを!(出雲に向かう電車の中でユレつつ・・・)」
筆者からの自筆のハガキはうれしいものだ。

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一枚のハガキに「ワザワザ」をどれだけ込められるか・・・

「前略ハガキでお客様をつかむ法」金田晃著より。

(前日の続き)
金田氏からの初めてのハガキを受け取ったのは1998年3月だった。それからその後、なんと2003年3月までハガキのやり取りは続いたのだ。(約5年間だった)プラスチックのハガキケースに取っておいた枚数を初めて数えてみたた116枚あった。そのほかに封書でのやり取りも1、2回ほどあったが。
今まで読み返したくなるような心のこもったハガキはなかったが、この金田氏のものは何度も読んでみたくなる。サインペン、万年筆で力強いが親しみのある文字。さらにワンポイントのイラストがある。
営業や販売、サービスにたずさわる人にとって何よりもほしいのはお客さんだ。そのコミュニケーションの接点としての“自筆によるハガキ”はいまほとんど忘れられているかもしれないな・・・
金田氏がご多忙のため、その後はハガキでのやり取りはないが、メールではたまにやり取りはあった。今でも全国で講演していることだろう。しかもセミナーや研修を受けた受講生にも、ハガキをさっそく書いてください。
そうすれば返事を書きますと言っていたらしいから、毎日膨大な枚数が届けられ返事を書いていたことだろう。ご多忙な中感謝でした。ホームページのアドレスは下記。
http://www.spk-co.com/