30年以上前の古い扇風機・・・


朝日新聞、朝刊」2007.8.25付けより。
メーカーからの「古い扇風機についてお知らせとお願い」という部分だから恐らく他の新聞でも同じ文面のものが掲載されているに違いない。要するに文面は30年以上前に製造された三洋電機製造のものは、万一の事故防止のために使用を中止して欲しいとのことだった。
これは、今月20日に東京都内で老夫婦2人が死亡した火災について、1970年製造の同社製扇風機の発火が原因だったと発表した、ことから掲載されたものだ。そして30年以上前に製造された同社製品では、2000年以降で発火や火災の事故が24件もあったという。
つまり部品の劣化が原因だというわけだ。とすれば、このメーカーに限らず古い扇風機はすべて可能性がありそうでもある。最近ではエアコンばかりでめったに扇風機は使わなくなってしまった。しかし、たまには使用することもある。
同じ面の記事によれば、この10年間で扇風機による火災事故は全国で453件にのぼり、計10人が死亡してしたことが総務省消防庁のまとめでわかっている。ちょっと恐ろしい。
ということで、自宅のなかに30年以上使っている家電製品はあるのだろうか、と振り返ってみた。すぐに思いついたのは週に5回程度使用しているヘアドライヤー(ナショナル製)だった。購入してからもう35年になるが、20年ほど前に折れたコードを取り替えただけで問題なく使えている。
単純なものだから長持ちするのだろうか。しかし、よく見ればホコリもサビもかなりついていた。やはり長年手になじんだものは使いやすいし愛着もわいている。いったいあと何年くらい使用できるだろうか・・・

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消費者の心をつかめるものづくり、売り場づくりができるかどうか。
朝日新聞」2007.8.22付けより。
三越伊勢丹 消費者に支持されてこそ」と題した社説を読んでみた。かつてワンマン社長と言われた岡田茂氏が取締役会で満場一致で解任にされたとき「なぜだ!」と叫んだことは有名な話。
そして、今回の三越伊勢丹経営統合では自分を含め一般の消費者は「まさか!」「なぜだ?」と思った人が多かったに違いない。新聞、雑誌およびネット上の記事などをいくつか読んでみた。
そこにはたいてい「買収圧力」によって三越が生き残りをかけて、業界の勝ち組である伊勢丹に助けを求めたという主旨のものが多かった。いくら伝統がある老舗百貨店とはいえ業績次第ではプライドも捨てなければならないか。
巨大化すれば買収防衛にもつながり、存続できる可能性も残る。しかし、それは消費者にとってどんなメリットがあるかは見えてこない。
たとえ日本一の巨大百貨店が誕生したとしても、消費者が常に注目しているのはその中身だ。サービスと楽しいショッピングで満足できるかどうか。そう考えれば、べつに巨大百貨店である必要もないか・・・