その国の競争力を測る一番の基準はお土産として買って帰れるものがあ

朝日新聞朝刊」2007.7.24付けより。
あるセミナーのなかで経済アナリストの森永卓郎さんが述べていたことが紙上採録されていた。
彼よれば、アメリカには、ろくなお土産がないが、イタリアでは感性とアイデアで、どことも競合しない強い商品をつくっているという。これはイタリア人の人生を豊かに楽しもうと言う気質からきているようだ。
お土産として買って帰る場合、人へのお土産と自分への旅の記念という考え方があるだろう。人にあげるにしてもあまり粗末なものは上げられない。やはりそれなりにしっかりした製品でないと失礼になる。優れた製品ということを考えると日本が一番かもしれない。
しばしば、都会の大型電気店には東南アジアからの旅行者がお土産を探している。自国では生産されないハイテク家電などをお土産にするのだろう。とくに数ヶ月前からニンテンドーWiiをまとめてどっさりと車に積み込んでいる光景も見受けられる。
性能のいいオーディオ製品などは日本旅行のお土産としては自慢になるのだろう。つまりそれだけ日本製品は優れているという証拠だろう。そういえば、約30年ほどまえに米国西海岸に旅行した際に、キレイな絵葉書を数枚購入したらそれは日本製だったことがあったっけ・・・な。
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ブランドスローガンは、楽しいか、記憶に残るか、非常にわかりやすくあるべき。
「ENGLISH JOURNAL」2007.7月号より。
経営コンサルタントのジム・バンドロウスキー氏がマーケティング論の中で述べていたこと。ここでの「スローガン」とは、顧客が商品やサービスから得るbenefit(便益)をわかりやすく言い表わしたものだった。
fun,memorable,or crystalckearの例として3つほどあげられている。
1.「30分以内(で配達する)」というドミノ・ピザ宅配ピザ)の例があった。一番おいしいということよりもこれを優先して守ることで大企業に発展していた。英語では“30 minutes or less”となっている。
2.フェデラル・エクスプレスのスローガンは「絶対に、確実に、一晩で」の3語だった。“Absolutely,positively,overnight.”とくに「一晩で」がポイントだったようだ。
3.“intel inside”というのは実にシンプルで効果的なスローガンだ。いま使っているこのノートパソコンににも印刷されたシールが貼られている。
これの面白いところは英語では「in〜 in〜」となっているが、日本語では「インテル入ってる」と「〜テル」と「〜てる」のように韻を踏んでいるところもニクイ。
似たものにトヨタのDrive Your Dreamsなんてものあったかな。むしろもっと身近では吉野家の「早い安いうまい」があったか・・・

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そういえば、「30分以内」で思い出したこと。

約二ヶ月まえのこと。地元の宅配ピザを電話注文したことがあった。注文してから30分以上たった頃、その店から電話があった。「まだお届けされていませんでしょうか?」と。
「まだですが」と答えると「それでは、新しいものを作り直してお届けします」とのことだった。別にこちらはどうでもよかったが。
その電話があった直後に配達されてきた。道に迷ったのだろう。そして(店の指示だろう)新しいのをまたお届けするというが、別に冷めているわけでもないのでそれを受け取り代金を支払った。
その後、私はお店に「すでに受け取ったので、新しいのはお届け不要です」と述べた。するとその店の責任者は「それでは代金の半額をお返しします」とのことだった。そんなことは別にしなくていいと断ったが、どうしてもというのでお任せすると答えた。
しばらくして先ほどの配達員が代金の半額を返しに来てくれたのだ。なんだかもうしわけなかったな。
味も温度も当然だろうが、時間も最大のサービスと考えていることが分かる。年間に何度かは宅配ピザを注文はしているが、アルバイトは変わるのでいちいち家など覚えているわけはないな。夜の配達員さんご苦労様・・・でした。

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極上の木陰を楽しむ。
アーバンライフ・メトロ」2007.8月号より。
猛暑の8月がやってきました。田舎や避暑地にでも行けば涼しいところはいくらでもあるだろうが、もっと身近なところでゆっくりしたいとき、大木の下の木陰などはよさそうだ。
葉が生い茂っていれば、葉から水分が蒸発する時に周辺の温度も下げてくれる。都心でも大きな公園には大木があったりする。その下でひと時を過ごせば日頃の疲れも癒されそうだ。
人工的な冷房で骨まで冷やされるよりも自然の風のほうが身体にはずっといいだろう。いつも木陰は人に優しい。外歩きの時はどうしても街路樹の下や建物の陰を探して歩いてしまう。
ここでの紹介は新宿御苑だった。明治時代に皇室の庭園として作られていた。何度か入ったことはあるが、実に大木が多い。ユリノキは高さが30mクラスでこれはビルの10階ほどの高さに当たるという。
巨木の下にあるよく手入れされた芝生の上に寝転んだらきっと気持ちがいいことだろう。身近でも自分のお気に入りの極上の木陰を見つけたいもの・・・だな。猛暑も一息つけるかもしれない。(出来れば8月が終わる前に・・・)


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大リーグには元高校野球の監督が、組織の頂点に上り詰めた例がある。
日経新聞夕刊」2007.7.31付けより。
“メジャーリポート”というコラムの中のフレーズだった。「元高校監督のGM」、その人は現在レンジャーズの相談役をしているJ・ハート氏だった。インデアンスとレンジャーズでGM(ゼネラルマネジャー)を務めていた。
彼はフロリダ州高校野球部監督時代に、才能のある子供たちの発掘、育成に力を注いで好選手を次々に輩出していったのだ。その手腕が注目され、オリオールズがマイナーの監督に迎えていた。
さらに7年後インデアンスのスカウトに就任。2年後GMになっていた。彼がドラフトした選手はM・ラミレス(現レッドソックス)、J・トーミ(現ホワイトソックス)がいる。90年代にチームも2度ワールドシリーズに進出している。インデアンスで黄金期を築いた。
アメリカでは球団OBにとらわれずに人材を登用している。とても日本では高校野球の監督がプロ野球組織の重要ポストにつくことは考えられない。指導者もメジャーで働ける・・・これもさすがアメリカン・ドリームかも。