まじめな映画だと思って見に来られたら大変なことになるって。

「TOKYO HEADLINE」2007.5.28付けより。
たまたま先週から今週にかけて3つのフリーペーパーを手にした。そのどれもが監督としての北野武のインタビュー記事を取り上げていた。当然、最新作の映画の封切りのタイミングに合わせたものだ。
またそれだけ注目されているということでもあろう。ここでも、記事の約半分は怖い顔をしたたけしの顔写真が掲載されていた。そして、今なお海外では、キタノ=寡黙な巨匠監督のイメージが強いらしい。とても、たけちゃん、とは呼べない顔つきをしている。
ところで、今回の『監督・ばんざい!』の最初のタイトルは『Opus19/31』だったという。ところが映画が完成した時にスタッフから“監督、頼むからタイトルを変えてください”と言われたのだ。
それで、その意見に従って変えたという。監督だからって頑固なのではなかった。つまりそれは監督自身もフレーズのタイトルにあげたように、誤解をまねく恐れがあると感じたのだろう。人の意見に耳を傾けそれに従うという柔軟さも持ち合わせていたのだ。(人間の大きさを感じさせる)