「ヒデキ」の武器と評価されているという。

日経新聞、夕刊」2007.5.18付けより。
「あすへの話題」というコラムの中で野中郁次郎一橋大学名誉教授)が「加点主義」と題して述べていた部分にあったもの。
現地の17日、レッドソックスの岡島はダブルヘッダーで二試合登板し活躍したこと(連続18試合無失点)はネットや一般紙でもかなり大きく取り上げられていた。リリーフとしての役割だから連日出番の可能性もある。しかし、一日に二試合で投げたのは初めてだという。試合後のインタビューでは「疲れました」と言っていたが、その笑顔の中には自分の仕事をした満足感、充実感も漂っていた。
たんにヒデキといえば、ヤンキース松井秀喜を連想してしまうが、岡島もまた秀樹だった。最近はむしろこちらのほうが新聞の見出しにはなっている。それだけメジャーでも活躍が認められた証拠だろう。
そんな岡島も巨人時代はコントロールに難があると投げ方を矯正されかけたという。しかし、レッドソックスではそれがむしろ武器ともなっていたのだ。“日米の感覚、視点の差でもある。短所をつぶす減点主義なのか、長所を探してほめて伸ばす加点主義に立つかである。”と野中氏は述べていた。
そこで思い出すのは、仰木元監督のことだ。かつてユニークなトルネード投法の野茂投手や振り子打法だったイチロー選手の長所を伸ばし育てていたからだ。だから、もし岡島投手が早い時期に仰木監督のような監督と出会っていたなら、もっと早く成功していたかも、なんて想像してしまったり。
昨年11月のネットでのアンケートでは岡島は大リーグで活躍できない、と答えた人は66%だった。しかし、いまのところその予想を覆している。「表のヒーローは大輔君で、僕は裏のヒーローでいい」と謙虚な発言もすばらしいなと思った次第。今の活躍を予想した人は少なそうだな。(ただし、使われすぎて肩を壊さなければいいが)


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「仕事を楽しむ社員」で棒グラフとつくったら・・・
「心にエンジンがかかる50の小さな習慣」中谷彰宏著より。
たとえば、社内で一番を目指そうというとき、たいていは「売上げ」を目指すだろう。しかし、それは競争するとかなり疲れてしまう。自分がいくら頑張ったところで、人がそれ以上の成績を残せば負けになってしまう。
また、たとえ売上げで一番になったところで、半年もすればまたクリアーされてやり直しとなってしまう。つまりご破算に願いましては、ということだ。一番の売上げだといってもそう何年も続くわけではない。
実力は必要だろうが、かなり偶然にも左右される。運がよければ、売上げも達成できるかもしれないし。また自分のノルマのためを考ていたらお客さんも離れてしまうかもしれない。
売上げの棒グラフはどこにでもある。しかし、仕事を楽しんでいる棒グラフなど見たことはない。つまり誰よりも楽しく仕事をしようというのも一つの考え方だ。人から実に楽しそうに仕事をしている、と見られるのは悪いことではないだろう。
売上げが常に一番だとねたみやそねみが発生しやすい。しかし、遊び半分ではなく楽しんで一生懸命やっていれば、うらやましがられるかもしれない。楽しんで全力で仕事ができたらそれは、クリエイティブに仕事をしているとも言えそうだが。