語源的には郊外は、都市の“おまけ”のような場所なのだ。

「郊外の社会学」若林幹夫著より。
郊外イコール「ベッドタウン」というイメージがある。要約すれば、都市と通勤、通学、買い物や娯楽などと結びついた住宅地中心の場所ということになる。
昔から言われる言葉に「住めば都」というのがある。そこに住む前にはそんなところに住めるのだろうか、と思っていてもいったん住み始めてみると、けっこう居心地がよかったりしてなじんでくるもの。
それは都会でも田舎でもそれなりにメリットを感じたりするからだろう。かつて、私も実家に住んでいるころは最寄り駅から徒歩6分の距離でかなり便利さを感じていた。その後数回の引越しを経て、今では駅までバスで約15分というところに住んでいる。
いろいろ検討した結果、マイホームを持つにはそこしかなかったからだ。はじめは不便だと思ったものの、住み始めてみるといいことにも気づいた。周辺にはまだ自然が多く残っている。
庭には樹木や草花を植えられ、ちょっとした家庭菜園でガーデニングも楽しめる。何度か庭でバーベキューも楽しんだりもできた。ここ住むまでは植物などには全く関心が無かったのに。
これも繁華街ではできなかったことだ。また、車などの交通機関の音もしない。廃棄ガスもほとんど感じない。ちょっとした不便さと引きかえに、住環境のよさも得られた気もしている。(都心に住めない負け惜しみかもしれないが)
蛇足
“都市を意味する英語のサバーブsuburbは「都市的なもの」を意味するurbanの語根であるurbに、「〜の下」や「〜に付随する」を意味する接頭辞subがついたものである。”ともあった。