「売ろう」とするのではなく、「買いたい」と思わせる仕掛けづくり・

「PRESIDENT」2007.3.5号より。
大阪市にあるマンション販売会社では2月8月も関係なく売り上げが好調で安定しているという。そこの女性社長のIさんの経歴はUSJを経てマンション業界へ飛び込んだという異色経営者だった。
よく家を建てたり、マンションを購入する際にはモデルルームを訪問するが、その際アンケートと称して、名前、住所、連絡先などを記入させられる。すると、その後販売促進のアプローチが始まる。
私自身も約20年前に、マイホームを建てる際にはそんな経験があったが、迷惑な感じをしたことを思い出す。販売促進は売り手の立場でお客にアプローチをするため、「売りつけられた感」や「買わされる恐怖感」が生じやすい。
しかし、この会社の社長はそんなアンケートをやめることで、気軽にモデルルームを見ていだくことにしたのだ。しかも、そこで楽しんでもらえるよな接客を心がけている。例えば、浴室の広さを説明するときには、浴槽の中にスタッフ自らが入り、足を伸ばす。次にお客さんにも湯船に体を入れて大きさを体感してもらう。
つまりこれはテーマパークでアトラクションを楽しむような接客イメージをすればいい。口先だけでは説明できないことも体を使うことで納得してもらえるのだろう。
この会社ではテーマパーク同様にモデルルームに「もう一度行きたい」と感じてもらえることを心がけている。そして、リピーターになるようなお客さんは自ら連絡先を教えてくれるようだ。大きな買い物ほど、自発的に買ったときの満足度は大きいのだろう・・・な。