やはりボランティアが頼りか・・・

一昨日は第1回「東京マラソン」が開催されたが、生憎の雨のスタートだった。たまたま新宿にいた私は青梅街道沿いで10分間ほど、都庁からスタートしたばかりのランナーたちの流れを目にした。雨の中を傘をさしてみているだけで寒さがしみてきた。
カッパを身につけ道路幅いっぱいになって走るランナーたちの姿は、まるで民族大移動のようにさえ見えた。その群れはなかなか途切れることはなく、それは驚くほどだった。
約3万人の市民ランナーたちは約95000人の中から抽選で選ばれ1万円の参加費を払った人たちだった。それほどマラソン参加希望者がいることにもちょっとビックリ。まあ、ランナーは好きで走っているのだからいいが、それを支えるボランティアも1万人以上いたという。交通規制も厳しく、警視庁や東京消防庁も約7000人を動員する厳戒態勢だったようだ。
翌日の新聞によれば、参加者の荷物を11トントラック約40台でゴールに運んだという記事を目にして改めてすごい量に驚かされた。しかも、ゴール地点ではその受け渡しに1時間以上待っても荷物が出てこないなどのトラブルがあったようだ。
またあるランナーはゴールまで3回トイレに寄ったが、いずれも5〜10分待ちだったという。寒い中では生きた心地もしなかったであろう。トイレ不足も今後の大きな課題のようだ。やはり、大量のボランティアがいなければ、このような市民参加型のマラソンも成り立たないか。

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経験という粗いヤスリによって、原石が研がれている。
朝日新聞、朝刊」2007.2.20付けより。
この原石とは(編集委員の西村欣也氏の表現で)、プロ野球楽天に入団した高校生ルーキー田中将大投手のことだった。
どんな経験かといえば、紅白戦で前回に続いて2本の本塁打を打たれたことだろう。田中はこれで“プロはいくら速い球を投げても打つ。・・・ボール球を打たせたり、力まないで投げたりしないとだめ”と感じたようだ。
それに対して野村監督は「・・・コントロールの重要性が分かってくれればいい。思考が人生を決定する」と述べている。
さらに、「阪神に入ったばかりの井川によう似とる。ヘボ投手やったんや。それが今や大リーガー様やからな。考え方ひとつで変わる」と、さすが味がある言葉だ。
田中に限らず、プロに入団する新人選手はすべて“経験という粗いヤスリ”をこれからどんどんとかけられていく。そして才能があれば光ってくるのだろう。
まあ、似たようなことは新入社員にも言えることだが。ヤスリ研ぎに耐えられるかどうかが問題かな。今は3年以内に退社してしまう新人が多いようだが。まあ中には何年もかけていくら磨いてもただの石ころだったり、擦り減るだけだったり・・・(自分のことかも。)


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苦労するのは自分のスタイル。
朝日新聞、朝刊」2007.2.20付けより。
そう自ら言えるのは精神が強い証拠だろう。彼はマイナー契約なのに普通紙の4分の1を割いた記事の扱いになっていた。それだけほかのニュースがなかったのかもしれない。
その彼とは、38歳の桑田投手のことだ。この2年間でも1勝8敗という成績だった。それにもかかわらず、約5千万円ほどでパイレーツとマイナー契約できたのは過去21年間の実績を考慮されたからだろう。
今の彼の強みは打球処理が抜群に上手いことだろうか。あとはコントロールが実戦の場でどれだけ通用するかが問題だろう。今までの21年間プロで蓄積した経験や技を発揮してもらいたいもの。
家族を国内に残し、一人暮らしという試練を与えている。そこでは、食事、洗濯、買い物もすべて一人でやっている。当然通訳もつけてはいない。他の日本人メジャーリーガーと比べても苦労が大きいことだろう。しかし、苦労をするのが自分のスタイルとまで言い切っている。たしかに国内での現役時代からマスコミには叩かれ続けてきたから打たれ強いのだろう。まるで修行僧のようにも思える。
通算200勝まであと「27」なので、狙いたいという。そのためにはまず、メジャーのマウンドに立てるかどうかが当面の課題だ。とにかく日本人メジャーが一人でも増えれば野球ファンとしては楽しみも増してくる。頑張ってもらいたいもの。