自転車とはつまり、人に地形を強く意識させる乗り物だ。

「わかわなくなってきました」宮沢章夫著より。
私の住んでいる家の近くにはいくつかの坂道がある。だから、近所に出かける時は車にしようか歩こうか自転車にしようかと迷ってしまうこともしばしばだ。それも荷物や天候にも左右されることが多い。
ワイフは歩いていける距離でもすぐに車を使いたがるが、私はどちらかというと自転車派のほうだ。車はガレージからの出し入れが面倒だというのも理由の一つだが。
自転車に乗っていると、歩いているときにはわからない地面の凹凸や段差に気がつく。最近は少なくなったが、雨水でへこんだ道や石ころがあったりすると腰にひびいたりする。
また、坂道は下がる時はいいが上り坂にさしかかるととたんに疲れが増してくる。しかし、考えようでふだん運動不足だからそれも運動の一種だと考えれば、いい汗をかくこともできる。
ところで、私の友人には高級自転車を持っている男がいる。年末にそれでサイクリングに出かけた帰りにチェーンが外れてしまい困ったと話していた。結局暗くて寒い夜道をとぼとぼと歩いて家路に着いたという。
なんだか人生そのものを感じてしまいそうだ。高級自転車=お金持ちと考えれば、それだけが全てではないと思える。庶民的でエコノミーな自転車でもそれなりに故障もなく安全に走りつづけてくれればいのかもしれないな〜なんて。
人生の坂道も登ったり、下ったりのくりかえしか。いつも平坦な道ばかりとはいかないかな。そしてまた、こぎ続けていなければ倒れてしまう・・・か。

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自転車はけっこう地球にやさしいかも・・・

昨日、自転車について触れたらふと思い出したこと。振り返ってみれば、子供の頃からずっと乗り続けている。これほど身近な乗り物はないかもしれない。
車は荷物があったり、雨のときなどや遠いところへ行く時には便利だが、近郊に出かける時はしばしば自転車を利用している。一時は通勤時、駅まで乗って行き周辺の駐輪場に預けておいたこともあった。
今でも駅周辺の駐輪場は通勤、通学の利用者で満杯状態だ。やはり庶民の身近な足代わりでもあることがわかる。自転車のよさは狭い住宅街の道でも意外にスイスイと進めてしまうことだ。また、車では一方通行の道路でもお構いなしに逆行ができる。
先月、都内で車の助手席に乗っているとき、信号待ちをしていたら左脇を自転車の配達便がすり抜けていったことを思い出した。それまで、バイク便は見たことがあったが、自転車での速配便は初めて見てビックリ。(郵便配達さんの自転車よりもかなり速い!)
それが、かなりのスピードで走っていたのだ。とくに渋滞が予測される道路ではいいかもしれない。それで商売になっているのだからすごいものだ。(まあ、ある程度は体力勝負ともいえそうだが。)
しかも、人力だからバイクや車のように排気ガスを出さない。ということは地球にやさしいとも言えそうだ。ただし自転車をこいでいる本人は車の運転手より排気ガスを吸ってしまうだろう。
たかが自転車かもしれないが、されど自転車と思えるのは、自転車競技ともなると世界選手権やオリンピックの種目であることだ。また、ギャンブルの世界ではケイリンとしてファンを楽しませているか・・・。