人間は“大人”になるために生きている・・・

「メトロミニッツ」2006.12.20号より。
短いコラムのなかで小説家の田辺聖子さんが語っていること。そう言われてみると、大人ってなんだろうって思ってしまう。一般的には二十歳過ぎれば大人の仲間入りしたことになる。(もう来週は成人式か。)
で、中身は?と問われたりしたら、自信がない人が多いのでは。これは実際の年齢とは関係ないかもしれない。
さて、現在NHKの朝の連ドラでは『芋たこなんきん』が放映されているが、これは田辺さん自身の半生がドラマ化されたものだ。
田辺さんが嫁いだ“おっちゃん(=ご主人)”には亡くなった前妻との間に4人の子供が既にいた。
これだけみても、実に複雑な人間模様が想像される。苦労も多かったに違いない。だからこそ、ドラマにもなり得るのかもしれない。
どうがんばっても母親にはなれないと感じて子供たちには“聖子おばちゃん”と呼ばせていたという。それも辛いことではなかったろうか。血のつながりがなくても、とにかく仲良しになることを心がけていたようだ。
そこから思いやりの示し方、想像力の働かせ方を勉強している。田辺さんは“生きるってことは想像力を働かせること”ともいう。そこにはまた“大人”になるためのポイントが含まれているようだ。
それらは、あまり気を揉まないこと、がんばりすぎないこと、無理しないことだという。一見単純そうだが継続するのは大変だろう。幼い頃は大人びた子供だと言われたり、大人になればちょっとしたことでも大人気ない、などと言われたり。
生きている限り、“大人”になることは永遠のテーマかもしれないな・・・