まるで動物たちが、樹木の戦略により手玉に取られているようだ・・・

産経新聞」2006.11.27付けより。
産経抄”というコーナーで目に付いたフレーズ。ここでは、まずどんぐりについて述べられていた。どんぐりとは、ブナ科の木の実の総称であった。「どんぐりの背競べ」という言葉を思い起こさせる。しかし、一見すると似たような木の実ではあるが、よく見るとその種類は多い。
どんぐりとその実を食べる動物たちの「せめぎ合い」があるという。ブナなどの木は5年から7年に1度「大なり年」といって、大量の実を落とすといわれる。どんぐりが好物の、クマ、リス、野ネズミはこのごちそうに群がるようだ。しかし、翌年にはぴたっと実が少なくなってしまうこともある。
つまり、自然は毎年同じだけの木の実を供給してはくれないということもわかる。それは、同じだけ実を落とせばすべて動物たちに食べられてしまうと木が感じているかのようでもある。樹木の伐採や自然によって、動物にとって食料としての実が少なくなると、人里に降りてきて農作物や人が被害を受けたりもするのだろう。
そういえば、自宅の庭にあるカリンの実が今年はまったく実らなかった。昨年は50個以上も採れたのに、まるで先ほどのどんぐりの実と同じような現象だった。しかし、そのかわり前年は30個ほどしか採れなかったカボスが80個ほども実り驚いた次第。
果樹はいつも人や動物の期待を良くも悪くも裏切ったり。気(木?)まぐれ・・・。