有名なものには、キャッチフレーズがつきまとう。

「時を駆ける美術」森村泰昌著より。
この本は美術について述べられてはいるが、一般的な教科書的なものとは全く異なっている。ふだん着の言葉で書かれているので読みやすくしかも面白い。
だから、上記のフレーズなどが出てきてしまう。そして次のように続く“「モナ・リザ」といえば「微笑」、「森進一」といえば「おふくろさん」、「日本」といえば昔なら「フジヤマゲイシャ」、今なら「六本木」、「アニメ」であろうか。”
各企業はイメージを作り上げるために、長い年月と膨大な宣伝のための費用を使ってきている。だから、私たちもテレビを始めマスコミを通じで知らないうちに覚えさせられてしまっている。
たとえば、「ゴホンといえば龍○散。咳、声のどに○田飴。吉○家なら早い、安い、うまい。ファイト!一発!といえば○ポビタン、・・・」というように。いったんイメージが定着してしまうと、変えるのは難しい。
さて、画家でも同じようにキャッチフレーズがあるとすれば、ゴッホは「炎の人」などと呼ばれている。本人がそれを望んだかどうかはわからない。きっと美術評論家などが勝手に付けたのだろう。
有名だからキャッチフレーズが付いた、というものと、逆にキャッチフレーズが優れていたからこそ社名、商品名の知名度が上がったものがあるかもしれないな。
これを書きながら昔「キャッチフレーズの戦後史」という本を買って読んだことを思い出した。そういえば、「亭主元気で留守がいぃ」なんていうのもあった・・・な。