独創的なアイデアというのは、もともと非常識で突拍子もないこと・・

「ビジネスマンのための個性育成術」黒木靖夫著より。
筆者の黒木氏は工業でデザイナーでソニー時代、ウォークマンをはじめ、さまざまな商品の開発に携わってきている。
かつて白川英樹博士がノーベル賞を受賞した時、変わっているということは大事だ、という感想を残している。それは変人ということではなく、人とは違った考え方を持つという意味だった。
一般的に、あの人は変わっている、という場合は、決していい意味ではない。仲間意識や皆と打ち解けなかったり非協力的な人を指している場合だろう。筆者の経験ではアメリカでは“ストレンジ”は決してけなしてはいないという。むしろ褒め言葉として使われているらしい。
かつて、盛田昭夫ソニー創業者)氏が黒木氏をいろいろな人に紹介する際次のように言っていたという。「これがソニーで一番私の言うことを聞かない社員です」と。黒木氏はそれくらい個性的な社員だったのだろう。盛田氏自身の基本的な考え方は、人はそれぞれ違った意見を持つべきだということのようだ。
さて、タイトルのフレーズは先日も触れた中村修二氏の考えだった。さらに彼は「日本の会社が年がら年中会議をやっていて、そこから出てくるアイデアは(開発には)何の役にも立たないもので、常識的で面白くもなんともない」と指摘している。
独創的とは、まず1人で考えることがスタートのようだ・・・な。