けしからん、と思われても、じつは、すごい会社なんだという種明かし

朝日新聞、土曜版」2006.9.16付けより。
何がいったい“けしからん”のか、といえばこの会社の作ったCMのことだった。はなわ(お笑い芸人)が歌った過激な歌詞「メチャクチャ高いから、みんな絶対、買うなよ」という部分だった。確かテレビで見た覚えがある。
雪国まいたけ”の社長大平喜信さん(58)は社内の反対を押し切ってこのCMを採用し、そのインパクトで雪国もやしの売り上げを激増している。はじめ、はなわが作ってきた詞は耳当たりのいいものばかりで、社長自身が「高いよ、高いよ、雪国もやし」のフレーズを入れろといったという。
種明かしとは、高いのは値段ではなく「高い理念」だったのだ。つまり安全やコスト削減などにこだわる生産の理念だった。口コミで評判が広まるように、との筋書きがあったのだ。
大平さんは中学を卒業してからすぐに仕事に就いている。脱サラでモヤシの会社を起こし苦労を重ねて製造法を突き止めている。今年3月期の連結売上高は237億円、7社の従業員総数は合計で1500人となっている。国内だけでなく海外にも進出している。
すごいのは、タフであることだ。始業前の150回の腕立て伏せと、夕方5キロのジョッギングを毎日欠かさない。休んだら翌日10キロ走るという。インパクトがあるのはCMだけではないようだ・・・な。