他人とは違う趣味を肯定してくれる母の存在があったからこそ・・・

「月刊現代」2006.8月号より。
乙武洋匡氏の“教育レポート”という記事の中にあったフレーズ。これは彼が華道家假屋崎省吾さんと対談したときのものだった。假屋崎さんは子供のころ、同世代の友人たちが野外で野球を楽しんでいてもそれには加わらず、自宅の庭で草花の世話をしているほうが好きだったようだ。
自分でも変わり者と気がついたが、母親はそれを認めてくれたという。その喜びで「男性が華道」という周囲の目も気にせず、突き進むことができたのだ。そして、自ら信じた道で世間に認められる仕事ができている。
もしこれが、「庭で土ばかりいじってないで、みんなと野球でもしてきなさい」と強く忠告されたらどうだろう。一般的だといわれる価値観を子どもたちに押し付けると、才能や得意分野をつぶしてしまう可能性が強い。つまり、個性を伸ばすには親の勇気も必要なのかな。
(蛇足)
ここまで書いてきたら、先日触れたモーガン・フリーマンのことも思い出してしまった。彼自身の言葉をそのまま引用してみよう。
・・・小学生の時の先生、ラブ先生が私の母に私をこの劇に出演させてもいいかと聞いてくれまして、母は「もちろんですとも、喜んでやると思います」と答えたのです。母はいつだって私に「あなたをハリウッドに連れて行ってあげるわよ」と言ってたんです。・・・