子どもの頃の記憶が時間の経過とは関係なく冷凍保存されていていつで

「発想力」斉藤孝著より。
老化は体力ばかりではなく、記憶力でも痛感することがある。もの覚えが悪くなったり、思い出せないこともしばしばだ。もともと記憶力がいいわけではないのでその傾向は強いのかもしれない。
ところがなんと、子供の頃の記憶は意外に覚えているものだ。時としてそれが条件反射のように思い出される。たとえば、地元のある道にさしかかると40年以上も前の子どもの頃、夏の暑い日に母親とバスに乗ってホコリがまっているデコボコ道を揺られたことを思い出す。どうしてかはわからないが、そのシーンは今でもかなり鮮明に覚えている。
しかし、おかしなことに数日前の昼飯は誰とどこで何を食べたか等は思い出せないのだ。しかも、一昨日の自宅での夕食さえも何を食べたかすっかり忘れている。もしそれが、家族の誰かの誕生日や記念日だったりしたら思い出すかもしれないが。
記憶といえば、受験時代に覚えたことなどは入学したとたんにきれいさっぱり忘れている。また学生時代英語のドラマでかなり長いセリフを苦労して覚えたにもかかわらず、終わったとたんにほとんど忘れてしまったものだ。まあ普段は必要がないからかもしれないが。しかし、その時の楽しかった印象だけは、おぼろげながらも思い出すことはできる。
人の脳はいったいどうなってるんだろう・・・不思議なものだ。(いずれにしても残念ながら、かなりもの覚えが悪くなっているのは間違いない)