実際には一人ではひきこもりはできない。

「発想力」斉藤孝著より。
ひきこもりというとかなり深刻な状態に思える。一見すると何もかも一人ですまして、部屋に閉じこもってしまっているようだが、そんな状態も一人ですべてができるわけではなかったのだ。
たとえば、ごはんを運んでくれたり、洗濯をしてくれるもう一人が必要なのだ。もし、それが自分で食事の材料を買ってきて料理をしていれば、それはひきこもりではなく自活になってしまう。
ひきこもりは世話をする二番目の人間がいてはじめて成立する現象だったのだ。まあそんな状態までいかなくても、人に頼らずなんでも自分でできると勘違いしている人がいたりする。でも、そんなことはまずない。
振り返ってみれば、毎日生活しているということは実に多くの人のお世話になっていることにも気づく。単に金銭を払えばすむという問題でもないだろう・・・な。