「それはAではなくBですから」の文型。

「恋愛力」斉藤孝著より。
別にこのセンテンス自体なら大した意味がないように思える。しかし、このAとBになにを入れるかによって意味合いが出てくる。斉藤先生は「冬のソナタ」のワンシーンを例にあげている。
二人の男の間にはさまれて、決断を迫られたユジンは結局、両方と別れる決意をする。そして次のセリフがあった。
・・・・・
ユジン「・・・それから私はミニョンさんの元にも行けません。私、これから一人で生きていこうと思います。・・・(中略)・・・私、ミニョンさんにとってもサンヒョクさんにとっても悪者になりたくないんです。手伝ってくれますよね・・・?」
ミニョン「・・・お手伝いすることはできません。それは決断ではなくて放棄です。・・・」
ユジン「・・・・・」
・・・・・
本当は、ユジンは立派に決断をしている。しかし、「決断ではなく放棄です」といわれると、ふと「そうかな」と思ってしまう。それが「・・・・・」に表れているようだ。
相手を説得するとき「あなたのやっていることはAではなくBだ」というこの文型でAとBに上手に言葉を入れると説得力が増してくるという。たとえば、「それは相手を思っているのではなく、自分を可愛がっているだけです」など。
言葉のマジックに過ぎない。
ここまで書いてきて、昨日の自分の日記のタイトルが「義務化ではなくゲーム化・・・」であったことをふと思い出してしまった・・・