日本語のお手本がここにある。

これは先日触れた新刊書「志賀直哉はなぜ名文か」(山口翼著)の腰巻にあったキャッチコピーだ。
本を買おうかどうしようかと迷っている際にこんな腰巻のコピー文があると買ってしまったりする。赤文字で大きく書かれたその下には次のコピーが続いていた。−−−『日本語大シソーラス』の編者が、独自の手法で「小説の神様」の日本語の秘密を徹底解剖!−−−
そして、裏返してみると本文の抜粋がある。−−−山科川の小さい流れについて来ると、月は高く、寒い風が苅田を渡って吹いていた。{直哉・『山科の記憶』1925}−−−
その後には、その解説があった。−−−主語が省略され、それも三文節でみな違っている。・・・(中略)このようにすっきりした美しい文章になる。(序より)−−−
さらにその後には「なぜ、志賀直哉の文章はすらすらと違和感なく読めるのか?」と畳み掛けるように続いていた。
ついでながら、以前買っていま書棚にある本の腰巻は次のようになっていた。
『上機嫌の作法』(斉藤孝著)・・・「世界一受けたい授業」の講師で話題沸騰中!・・できる人は「ふっきり上手で」上機嫌!
『日記力『日記』を書く生活のすすめ』(阿久悠著)・・・自分なりに、情報を自由に書く新しい日記の書き方!!
今日は具体的に書かねばと思っているうちに、引用ばかりが多くなってしまった。誘惑に弱い私はこんな本の腰巻のコピーに引かれて買ってしまうのだ・・・った。