散歩ひとつ気持ちよくできないなんて・・・

日経新聞夕刊」2006.5.23付けより。
これはプロムナードというコーナーで作家の熊谷達也氏がいっているフレーズ。この後には「本当にいやな世の中になってしまったものですなあ・・・。」と続いていた。
取材にでかけていない時の小説家の日常は、ほとんど引きこもりと一緒ならしい。だから、当然のように運動不足になってしまう。そこで、その解消のためと健康維持のために散歩をするのだが、それがお気楽で簡単そうにみえて実はそうでもないらしい。
その理由は、散歩に出かける夕方は小学校低学年の子どもたちの下校時刻と重なってしまうという。すると、その時間に散歩しているのは熟年の夫婦とか犬を散歩させている主婦が多いのだ。年配の男性がひとりで歩いていると何故か怪しくみえてしまう。
子どもやその親たちだけでなく、筆者の姿を発見すると巡回中のパトカーまでが速度を落としてしばらくあとをつけてくるという。この調子だと、そのうち職務質問されるだろうと思っているようだ。それも話しのタネとなるかも、と半ばやけくそ気味で歩いているという。
確かに、最近は物騒な事件も各地で発生しているため、男の一人歩きはそれだけで怪しい目で見られやすい。私もたまに気分転換に散歩に出かけるが、ワイフからはくれぐれも怪しい人に思われないようにしてくれと言われいている。これも情けないこと・・・だな。