現代は誰もが不安を感じる「不安の大衆化」の時代とでも言えるだろう

日経新聞」2006.5.1付け夕刊より。
こう語っているのはアニメーションを通じて子供たちに夢を送り続けている宮崎駿氏だ。
とくに現代の子供たちは本当に大変な時代に生れてきたとも語っている。それは親の過度の期待や受験戦争、就職難など多くのものを背負わなければならないからだ。
しかも、マスコミや親たちは不安をあおっているようにも見える。たとえば、受験を考えれば、学校の授業だけでは不安で多くの子供たちは、“みんなが行くから”ということも影響しあって塾や予備校に通うようになる。
親も子供も不安を感じている。受験には手っ取り早くテクニックさえ覚えんでしまえば、そこそこの点数はかせげるのだろう。しかも、できれば合格率の高い塾に通わせたいと思ったり、少しでも評判のいい講師がいるところなども念頭においたりするのではないだろうか。
不安を考えたら切りがない。大人だってそうだ。どんな会社もいつどうなるかも分からない時代だ。かつては銀行や一部上場の大企業が倒産するなんて考えられなかった。また、会社は存続していてもその中で働く社員の気持ちまで安定しているとはいえない。この先の年金だってどうなるかも不透明だ。
不安があればそれを解消するためのビジネスもある。昔からあるのが各種の保険だろう。また安全のために警備ビジネスも発展してきた。今後も「不安の大衆化」に伴なってその不安解消のためのビジネスも大衆化しそうな雰囲気だな。
そうそう、ネットを楽しむためにもインターネットのセキュリティなしには考えられない・・・か。