「逆境に負けない人」の条件。

ENGLISH JOURNAL2006.3月号より。
これは英語の専門雑誌だが、サバイバー(逆境に負けない人)の研究を40年にわたってしているアル・シーバート博士についての記事があった。
彼は研究の結果、過去の朝鮮戦争の激戦を生き抜いた人々には意外な共通性があったことに気づいたのだ。それは意外にも、ニヒルでクールな一匹狼のような人ではなく、遊び心や好奇心にあふれた子どものような人たちだったという。つまり、ちょっとの異変も見逃すことなく、鋭敏に反応できた人たちのようだ。
ここにはちょっと面白いたとえがあった。それは、どんな人かといえば、高倉健というよりは高田純次のような人ではないかという。まあ、これが解りやすいかどうかは個人によって異なるだろうが。
博士の書いた本は「The Survivor Personality」で、すでに6ヶ国語に翻訳されて日本では「逆境に負けない人の条件」となっている。そのサブタイトルは“いい加減さが道を開く”ともある。
ここで、英語ではSurvivorという一言も辞書には“生き残った人”とだけあるが、本のタイトルでは“逆境に負けない人”となっている。しかし、そのほうがぴんときそうだ。
さらに氏の別の本のタイトルは「The Resiliency Advantage」というものだが、このResiliency(レジリエンシー)という言葉はあまりなじみがない。辞書には回復力、弾力性に富むという訳語がある。
博士はこの言葉を「トラブルに出会っても心が沈むことなく、むしろそうした逆境をきっかけにして、弾むボールのように立ち上がっていくこと」という意味で用いている。このように、ただ一つの単語に込められたメッセージを理解するだけでもちょっと役に立ちそうな気もする。
回復力、柔軟性、弾力性・・・竹のようにしなやかに曲がっても簡単には折れたりしない強さだろうか。自分にはほど遠いかな〜〜〜〜