「自信のない女がブランド物を持ち歩く」

かなり挑発的なフレーズだと思うかもしれない。これは本のタイトルそのままだ。そのためあえてカッコ書きにしたもの。著者はマークス寿子さんだ。そのほかにも『大人の国イギリスと子どもの国日本』や『ひ弱な男とフワフワした女の国日本』なんていう題名の本も書いている。
さて、自信のない女とブランド物の件だが、これは男にも言えることだろう。たとえば、高級外車を所有し運転していても、その人自身の価値が高まるわけでもない。
“自信がない”の反対は“自信を持てる”ということになる。つまり、上記のタイトルにある“女”とは、ブランド物を身につけることで自信が持てるのだ、と思い込んでいる日本の女性のことを指している。
長年にわたって世界中で支持されているブランドは確かにしっかりした製品を作っている。つまり一流ブランドといわれるの製品はそれを確立するためにメーカーは製品の価値を高める企業努力をし続けている。並大抵のことではない。
ここでいう自信とは本物の自信ではない。というのも、同じブランドのまったく同じものを他人が持っていればそんな自信はすぐに崩れてしまうからだ。自分しかもっていないはずだと思っていても既製品はどこかにあるもの。しかも、自分は定価の高い値段で買ったものが、バーゲンで安く手に入ったなどと言うことを耳にしたら、もっとがっかりするだろう。
人の価値を持ち物ではかろうとするところに無理があることがわかる。結局は生き方の問題になってくるかな。まあ、ブランド物も状況をよく考えてきっちりコーディネートできた場合ならいいかも・・・(その前に買えるかどうか)