“俺しかこれできないんだよ”っていうことが1個みつかればね・・・

R25」2006.2.16(No81)より。
こう語っているのは堤幸彦氏(演出家、映画監督)だ。このフレーズの後にはインパクトある次の言葉が続いていた。「・・・10年くらい棒に振ったっていいんじゃないかな」この部分が車内広告にも出ていた。しかし、私はタイトルにも書いた、その前の部分のほうがちょっと気になったのだ。
現在彼はすでに、これが自分の仕事だというものを見つけて映像の世界で活躍している。だからこそいえる言葉なのかもしれない。“俺にしかできない”ということは、別の表現で“人に譲れないものを何かひとつ、見つけることですよ。”とも言っている。
それは仕事として自信が持てるものならなんでもいいのだ。パチンコ、マンガ、英会話・・・そんな例まであげている。
彼は振り返って“これだ”と思えるものが獲得できたから今の自分があるという。しかし、そこにいたるまでは並大抵ではなかったようだ。テレビ番組制作会社に入社した20代の頃から日々思い悩んでいたらしい。そして、地獄を這いずるような数年を過ごしている。本気で辞めてしまおう、逃げてしまおうと思ったこともあったようだ。そして、ようやく自分の成功をつかんだのが40歳のときだったのだ。(『金田一少年の事件簿』)
仕事の中で“俺しかこれできないんだよ”といえるものがつかめたら幸せな人生だろうな。たとえ今そこまで到らなくても、そんなことを意識しながら仕事をすすめることができれば、前向きな人生かもしれない・・・な。