その名も・・・・・“万里の長城作戦”

読売新聞朝刊(2006.2.14付け)相模版の記事より。
この大げさなネーミングの見出しは何かといえば、その前に「カボスのとげで害獣退治」とある。これは神奈川県厚木市がすすめているカボスを利用した害獣対策だった。
2004年度では、山にすんでいるイノシシやサルによって受けた農作物の被害額は3600万円以上に達しているという。そこで、考え出されたのが枝に鋭いとげのあるカボスを植えることだったのだ。山林と農地の堺に、幅4メートル、約30キロにわたってカボスの生垣を連ねるというもの。
人間の世界ではバリアフリーがすすめられているのに対して、害獣相手にはバリア化がすすめられていたのだ。いずれにしても、バリアにカボスというのが意外だった。もともとカボスは大分の名産品だ。焼き魚に搾ってかけたり、焼酎に入れたりすることが多い。
実は我が家の庭の片隅にもカボスが一本植わっている。たしかにこの枝の長くて鋭いとげは恐い。油断すると怪我をする。毎年秋になるとテニスボールくらいの大きさの丸い実をいくつもつける。晩秋から冬にかけての鍋料理や焼酎のお湯割りに利用したりしている。
しかし、とげのある植物なら他にもあるのにカボスを選んだのは面白い。30キロにわたってこの苗が植えられたらその市の名産品にでもなりそうだな。そして市の知名度もあがる・・・市もきっとそれを狙っているに違いない。
一石二鳥、三鳥になるかな。いや、もっとたくさん鳥が集まれば、“鳥の”オリンピックも・・・?(関係ないか)