リサイクルやエコというよりもまず、質の高いモダンなもの・・・

「Pen」2006.2.15号より。
リサイクル素材でも実に魅力的な商品ができているという例があった。スイスにあるバッグ工場では兄弟が、ひとつひとつが世界唯一というバッグを作っていた。その素材はなんと!トラックの幌だったのだ。
かつて高速道路のすぐ横のアパートに住んでいたときに、窓からドイツーイタリア間を走るトラックを目にしていたという。そのトラックの幌をヒントにバッグ作りを思いついたのだ。汚れて不要になった幌も耐久性に優れ、色も良い。それを切り取りバッグに仕上げている。しかも縁取りは古い自転車のチューブ、ベルトは車のシートベルトと完全リサイクルのバッグだった。
ここで面白いのは、ウェブ上で購入者自身がカット場所を決めることができることだった。色もデザインも異なる幌はどこを切り取るかによって、出来上がりの印象が変わってくる。つまりオンリーワンのバッグが出来上がる。当然愛着がわいてくる、というアイデアだ。ユーザーにも楽しみを与えているというところもミソのようだ。
えっ、こんなものが?と思うようなものから魅力的な商品は生まれていたのだ。しかし、思いついた発想を製品という形にするためには行動力が何よりも必要だろう。ちょっとしたアイデアを思いつくだけなら誰でもできる。問題はそこから先なんだろうな。楽しめるリサイクルってあるだろうか・・・