一年後のあなたに宛てて手紙を出しませんか。

「一個人」2006年2月号より。
この雑誌を買った後で付録があることに気がついた。その付録にあったフレーズ。それは数枚の便箋と封筒だった。その専用の便箋と封筒を使って書いたものが一年後の自分に届くという読者向けのプレゼント企画だった。ちょっと面白いので気になった。
一年間だけの手紙のタイムカプセルだ。そう思ったら、以前似たようなものを経験していたことを思い出した。それは、つくば万博が開催された1985年の企画だった。それはポストカプセルだった。その年に書いたハガキがなんと!16年後の自分宛てに配達されてきたのだ。すっかり忘れていた2001年の元旦に届いた時には本当に驚いたものだ。
その一枚のハガキを書いた当時の自分は一体どんな生活をしていたのだろうか、何歳だったのだろう、などを思い出してしまう。タイムカプセルの面白さは当時をモノ(この場合は一枚のハガキ)を通じて振り返ることができることだろう。
確かに自分の文字がそこにはあった。悪筆でも直筆がいい。忘れていて突然届いた自分のハガキはある意味自分へのプレゼントのようだ。忘れているからこそ、突然だと感じる。そして思い出す。じわじわと面白さを感じる。
そこには大したことも書いてはなかったが、なぜか懐かしさを感じたものだ。
このような、ちょっとしたいい意味での驚きは、お金のかからない知的なエンターテイメントともいえそうだ。さて、一年後の自分への手紙にはなにを書こうかな・・・