“電波の怪物”みのもんた。

「文藝春秋」2005.11月号より。
今日の新聞記事や、テレビ番組でNHK紅白の司会にみのもんた氏が決まったという記事をみてふと上記のフレーズを思い出した。かつては、電波の怪物といえば、竹村健一のことだったが、時代の流れを感じさせる。
この月の記事に彼の密着取材が掲載されている。今最も忙しい司会者だ。まるで忙しくしていることが彼のエネルギーのようにさえ思えてくる。レギュラー番組を週に9本もかかえている。しかもかなり早朝からだ。
みのの自宅は逗子市内にある。そこからテレビ局まで2時間かけて往復している。局に着くのは午前4時ごろだ。一日5時間も生放送の番組に出ている。しかも、その合間に自分が経営する会社(水道メーターの製造会社)にも出社する。そこでは本名の御法川法男(みのりかわのりお)として社長業をこなしている。さらに、時間をみはからって病院通いもしている。
いくら「おもいッきりテレビ」で健康関連の司会をやっているからといって、悪いところがないわけでもないのだ。階段の上から落ちて坐骨神経痛を患っているから、腰も膝も悪く、直立していると痛むらしい。夜寝る前には座薬を入れるという。本人は満身創痍とまでいう。しかし、酒豪でもあり、平日はワイン1本と、ブランデーをボトル半分くらい飲むらしい。
みのは出演者やテレビカメラに向かって歯切れのいい、わかりやすいトークを繰りだしてくる。この「わかりやすい」というのが彼のコンセプトのようだ。彼は次のようにも言っている。「・・・今の若い人は仕事しないでしょう。仕事の楽しさを知らんないんだね、見ていてかわいそうだと思う。」
毎日の睡眠時間は自宅で3時間、車の移動中の2時間の合計5時間だという。それにしてもすごいスタミナに驚くばかり。“電波の怪物”みのもんたには大晦日NHK紅白で“おもいッきり”もんた節を披露してもらいたいもの。