息の長いエンターテイメントとは、つまりは“偉大なるマンネリズム”

『スポーツを「読む」』重松清著より。
筆者はこの本の中で、数多くのスポーツライターを取り上げている。上記のフレーズは近藤唯之について論じた部分にあったもの。
彼の本はどれも当たりはずれがない、どれを読んでも根っこに流れるものは同じだという。これは、テレビの「サザエさん」がいまなお高視聴率を稼ぎ、西村京太郎がトラベルミステリーの座を譲らないことと同様だととらえている。
そういえば、先日ある人のブログの中で、テレビの“水戸黄門のドラマは偉大なるワンパターンだ”というような表現を目にしたが、これも似たようなことだろう。
マンネリズムやワンパターンが偉大だと感じられるのは、常に高いレベルの内容を保っているという証拠でもあるだろう。ここまで書いてきたら、別のことも連想してしまった。つまり、私たちの身近にあるロングセラーと呼ばれる商品のことだ。
いくつかの例を挙げてみると、味の素、ライオン歯磨き、キューピーマヨネーズ、キッコーマン醤油、カップヌードルポカリスエットリポビタンD、セロテープ、カゴメケチャップ・・・・そうそう、今年日本一になったロッテのチューインガムもそうだろう。数え上げたら切りがない。
もっともブランドは同じではあっても常に製品の改良をおこなっているからこそ、その時代にマッチしてロングセラーでありつづけることが出来るに違いない。
話しがそれてしまった。私もかつて近藤唯之の本は何冊か読んだことはあるが、どれも明快で面白かった覚えがある。それはプロ野球の選手のことを書きながらも人間の人生を描いている感じがしたものだ。
マンネリも一流といわれるほどの高レベルまでいけばすごい、という感じもする。それにしても自分は相変わらず低レベルの日記を繰り返しているな〜(まあ、しょうがないか・・・)