理屈っぽいメッセージではなく、好きか嫌いかの感情に訴えかけるメッ

「THE21」2005.12月号より。
これは「ビジネス・エリートの頭脳活性術」というコーナーで吉田たかよし氏が語っている言葉。
まずは、総選挙での自民党の歴史的勝利を振り返っている。そこでは、「小泉首相はアピールの天才だ!」という感想を持った人も少なくない筈だという。
小泉首相は、郵政民営化に反対した議員に対し「守旧派」というレッテルを貼り付けて“悪玉”に仕立て上げたのだ。一方、刺客と呼ばれた女性候補者を“善玉”として擁立していた。
つまり、善玉対悪玉という象徴的な対決の構図を作り上げて国民にメッセージを訴えかけたのだ。しかも、振り返ってみれば、自身の顔写真の掲載されたポスターには「改革を止めるな」というコピーもあった。改革を進めるのが善で、それを止めるのは悪だともとれそうだ。
民主党岡田代表が言っていることは、、理屈ではそうかもしれないが、有権者にはアピールが弱かったのだ。いくら価値のあることを提案したところで、アピールの仕方が稚拙であれば、どんな主張も埋没してしまうという実例でもあるだろう。
まあ、これがいいか悪いかは別として、ビジネスの世界なら、悪玉や、欠点を用意することで、主張する側の長所も見えやすくなってくる・・・可能性も高いだろう。