朝青龍にとっては、勝つことが生きること。日本人とは気合の入り方が

日経ビジネスアソシエ」2005.10.04号より
この一年間、朝青龍の一人勝ちが続いた。今日(9.25)優勝を飾って大鵬以来史上2人目の六連覇を成し遂げている。
彼の相撲は憎々しいとまで言われる。勝負の世界では勝つか負けるかの二つしかない。誰もが勝つために土俵に上がる。とくに彼にとっては勝つことイコール生きることになっている。貧しいモンゴルから来たためかハングリーであるには違いない。これほど勝つことに対して強いこだわりを持っている力士はほかにいるだろうか。
今場所は優勝決定戦も朝青龍琴欧州という外人勢どうしの闘いだった。彼に今の強さを見せ付けられると、いったいいつになったら日本人力士が横綱になれるのだろうか、という不安さえいだかせる。まるで、日本の国技を見ているような気がしなくなってしまう。
勝つというこだわりは、スポーツだけでなく一般の仕事のうえでもきわめて大切な要素だとふと頭に衝撃を受けた。あらためて、まだまだ甘い自分に気がついた次第だ。人目を気にしていいかげんなところで妥協している。もっと前に進むべきではないかという反省。
仕事は取るか取られるかの問題でもあろう。いくら地道な創意工夫も結果として実らなければ意味はなさない。仕事では成果だけが評価される。厳しさがまだまだ足りない自分にカツを入れねばな。