「冷静と情熱のあいだ」を常に行き来する辻仁成のようなバランス感覚

「デジタルの仕事がしたい」杉山知之編より
こう言っているのは映像作家の真島理一郎さんだった。とくに意味はないが何となくこの表現が気になったのだ。
私自身この辻仁成の小説は読んだことはないからそれについて触れることはできない。せいぜい知っているのはワイドショーレベルのことだけだ。彼がロックミュージシャンでかつ芥川賞作家、ワイフは元歌手の中山美穂であることぐらいはミーハーオヤジである私は知っている。まあ、ここではそんなことはどうでもいいが。
彼の作品には「冷静と情熱のあいだ」なんていうのもあった。それとは関係なくロックが情熱つまり「動」だとすれば、作家として執筆している間は「静」ともいえそうだ。そんなバランス感覚も辻独自のものだろう。
真島氏はすべてのクリエーターにはこのようなバランス感覚が大事だという。確かに熱くならなければ、作品はできないだろう。しかしそれだけでなく同時に客観的に物を見る冷静さも併せ持つべきだということだ。
とにかくタイトルのような比喩は面白く感じた。こんなユニークな表現を思いつくのもクリエイティブな仕事に携わっているからなのだろう・・・な。見習わなければ。