観客動員力はスポーツでいう勝ち負けや点数に匹敵する。

「VS.」(月刊バーサス9月号)より
バレエダンサーの熊川哲也は有言実行の強気なアスリートのように不適なアーティストだといわれている。彼は“人の目線や好みで判断されるほうが、まだラクなのかも知れない。”とバレエをスポーツの勝負の世界と対比して言う。
この特集記事を読んでいて、「その人を見たいと多くの観客に思わせる力=観客動員力はスポーツでいう勝ち負けに匹敵する決定的な評価だ」という部分はインパクトがある。
バレエはハードなスポーツでもあるしまた観客には芸術作品でもある。
そうそう、バレエで思い出したことがありました。日本で初めてペンシル型ロケットを打ち上げてロケット博士として有名だった糸川英夫博士(故人)は60歳を過ぎてからバレエのレッスンを始めていましたね。そのチャレンジ精神はすごいものがあります。年齢とは関係なく好奇心が旺盛だったに違いない。それでちゃんと舞台に立って披露できるまでに上達したんですから脱帽。年をとってからちょっとパソコンでも習おうかななんていうのはまだ甘っちょろいな。
話しは脱線しましたが、プロのバレエでは体力と技を極めたものだけが生き残れる芸術の世界なのだ。その点では“熊川哲也”というブランドはこの先10年や20年では決して色褪せないだろう。それだけの力は蓄えている天才アーティストには違いない。