「過去の自分」も現在の自分にとっては他者。

「仕事力を高める図解思考力」より

最近ウェブで日記をつけたりしていると、思わぬコメントや感想をいただいたりして、自分の考えの浅はかさを痛感することもしばしばだ。
でも、それを気付かせてくれた人たちには感謝すべきだろう。しょせん自分ひとりで考えていることなど大したことはない。
仕事で何かテーマを与えられた場合も人に聞いたり、本やインターネットなどを使って何かの資料で調べたりする。そして、それまで自分が蓄積してきた知識や経験などと組み合わせながらいろいろと思索をめぐらしていく。結局企画は自分との対話(コミュニケーション)で作り上げていくものなのだということがわかる。無から有は生じさせることはできないから。そう考えると、普段からの幅広い経験、体験や知識が企画の良し悪しに影響を与えるともいえそうだ。
また、「他者」をうまく使うことも企画には有益そうだ。この場合は他人以外のモノのことだ。たとえば、頭の中に浮かんだことを紙に書き出してみる。すると、そこに書いたことと自分の脳がキャッチボールをはじめる。「売り場の問題点は?」と書けば、「活気がない、元気がない」となったする。するとこんどは「それはなぜか?」と続く。「問題はコミュニケーションの取り方か」などと具体的にいろいろと浮かんでくる。このように紙に書き出したことは他者となっていることに気付く。ニュートンにとってはリンゴの木が他者だったということになる。
図を描くことも他者になっている。そして図をうまく利用することで“図脳”が鍛えられるらしい。また、過去の自分さえも現在の自分には他者となっている。時にはそれは反省材料になったり逆に自信となったりもするだろう。でも、自分には反省することばかりかも・・・