偉大なる自然の治癒力。

JAF Mate 2005.8.9月合併号より
この号の特集は「鳴き砂の浜を訪ねる」だった。ちょっと動かせば音が出る砂のこと。この条件は海水が汚れていないこと、大気が汚れていないことだ。
つまり美しい砂浜でなければ、鳴き砂に出会えない。当然海水浴シーズンには聞くことはできないらしい。
秋冬を越して春になると鳴き始めるという。これは偉大なる自然の治癒力といえる。
この言葉だけ聞くと、大自然の中にいると、人間の体が癒されて治っていくように思えるが、この場合は人間が主役ではない。あくまで自然そのものだ。変な表現だが、自然が自然のなかで本来の生命力(?)をとりもどしていくというようなものだ。自然が破壊されている箇所を目にするとそんなことを考えてしまう。
ほとんどの砂浜は汚れているのでな鳴くことはない。鳴き砂の主成分は石英で、きれいな水や空気の中で砂粒の表面がピカピカに磨かれて鳴くようになるという。結局、鳴き砂は美しい海岸のバロメーターだといえる。現在日本には、そんな海岸が50ヵ所あるという。
いくつかの例・・・琴引浜(京都)、小清水海岸(北海道)、青谷浜(鳥取)、十八鳴浜(くぐなりはま・宮城)、琴ケ浜(石川・島根)、豊間海岸(福島)、清ケ浜(山口)、姉子の浜(福岡)・・・
こんな海辺の近くにお住まいの方は何度も聞くことが出来るんですね。空気も澄んでいて、海の幸も楽しめそう。疲れた人の心身だってきっと癒されますね。この夏は自然に親しみたいもの。