金持ちになることが「勝ち組」だなんて価値観・・・

朝日新聞土曜版(6.18)“フジマキに聞け”のコーナーより

藤巻幸夫氏はタイトルのような考えには同意できないという。まあ、大抵の人はそう思うだろう。
確かに近年は「勝ち組」「負け組」という表現を時どき耳にする。
先々月亡くなった二子山親方は藤巻氏にとってはヒーローだったという。しかも、現役時代の千秋楽では8勝7敗でカド番を脱するというパターンが多かったことまで記憶している。私も見てはいたが、そこまでは覚えていなかった。彼によると8勝7敗には美学があるという。大関在位50場所(歴代1位)という最高記録はその結果だろう。
相撲でもダントツに強ければ、それだけで人気が保てるというわけでもないだろう。たとえば、現在横綱朝青龍は強いが、人気を比べたら現役時代の大関貴ノ花(二子山親方)のほうに軍配は上がるだろう。
さて、話しはもどって藤巻氏は勝ち負けで人生を分けるより、むしろ「満足組」「不満足組」で分けたほうがしっくりくるという。だから当然金持ちイコール幸福ということにもならない。むしろ、金持ちほど不満が多いかもしれない。
たとえば、私たちが大衆食堂で美味しいと思えても、金持ちは高級レストランで食事してもこんなもの口に合わないというかもしれない。
家族、友人、健康・・・どれをとってもお金で計れないことのほうが多い。どうせ金持ちになどなれない僻みでもあるが、一つでも多くの満足をひろって生きて生きたいと思った次第・・・