「数学に強い人」は「数字に強い人」ではない。

PRESIDENT2005.5.30号より
「数字の謎、お金のカラクリ」という特集のなかで公認会計士山田真哉氏が言っているフレーズ。
サブタイトルは“ビジネスの正解を導く割り算思考”というものであった。なんだか難しそうなタイトルだが、内容は具体的でわかりやすい。
物事の本質を見抜くために大切なのは、新たな数字を作り出してみることだ、と主張する。つまり「数字アタマ」をもっていると、ビジネスに必須の「物事を大局的にとらえてみる力」も発揮できるらしい。ポイントは割り算には物事を分析し真実をあぶりだす力があるともいう。たしかにいろいろなものは割合(%)に直すとわかりやすい。
たとえば、日本にゴキブリは何匹いるか、という問いの場合。仮に一世帯に10匹いるとして、日本には4000万世帯あると知っていれば、4億匹と答えは出る。これで日本の総人口の約3倍強という数字がでてくる。
また、面白い例としてわが子を東大に入れるのとプロ野球選手にするのとではどちらが狭き門か、という問いには次のように計算するらしい。
東大の毎年の入学者数3000人、戦後60年間として18万人となる。一方、プロ野球ではドラフトに平均6人かかり、12球団として年間72人。60年間として(実際はドラフト開始から40年ではあるが)わずか4320人だけだ。これで、わが子を東大生にすることに比べ、プロ野球選手にするのはかなりの狭き門だとわかる。
運動にはさらに高い身体能力と才能が必要とされるし・・・怪我をしたら選手生命も短い・・・リスクも大きいか。プロ野球の監督はもっと少ない。相撲の横綱はさらに・・・これ以上書いていると話しがかなりそれてしまいそうだな。