コレクターもまた観賞することによって自分を探している。

日経夕刊(5/13)“ドキュメント挑戦”のコーナーより
ここでは眼力を磨いて無名作家を発掘している市民派コレクターのことが書かれていた。
流通関係の会社に勤めるM氏は無名作家でもすばらしい作家はいると主張する。そんな観点から、コレクター仲間がそれぞれの作品を持ち寄って“コレクター展”を催している。
そのためにはコレクター自ら鑑賞眼を磨かねばならない。目を肥やすにはたくさんの傑作を見ることが先決だ。養った目で街の画廊で作品を選ぶということになる。
タイトルのフレーズの前には次のセンテンスがある。「作家は描くことによって自分を探しているが、・・・」つまり作家と同様にコレクターも作品に触れることで自分を探しているのだ。たまにはそんな自分探しの旅に出てみたいもの。
蛇足ながら、このM氏とはかなり前からの知り合いである。私が約25年前にある全国公募展(絵画)で初入選をしたときに彼は観にきてくれたのだ。いまでも時たま絵画話しをすることはある。アートなつながりは長いものと思った次第。関係ないが「人生は短いでも、芸術は長い」という言葉もいま思い出しましたね。