その一点を変えればすべてが変わる地点を探す。

「使える!『徒然草』」より
原文には「改めて益なき事は、改めねをよしとするなり。」(改めてもそれほど利益がないのだったら、それは変えないほうがいい)というセンテンスがある。
とにかく何でも変えることだけにエネルギーを費やしてしまうと本来の実質的によくしようとすることがおろそかになりがち。これでは意味がなく、よかった点まで失う可能性が出てくる。
大枠を変えるのではなく、現有のものをうまく組み替えていくというアレンジの発想こそが必要だ、と著者は言っている。
一例があげられていた。米国のプロ・バスケットボールのNBAでは、スリーポイント・シュートをいうルールを設定することで観客を楽しませる工夫をした。一回のシュートで3点が入る。このようなささやかなルール変更でゲームの面白さが増したのだ。
ささやかな一点を変えることで、全体に変化をもたらす。これはさまざまなものに応用できる技だろう。