腹がふくれ、栄養が満たされなければ文化も仕事もない。

朝日新聞2005年2月13日日曜版「朝日求人」安藤宏基氏のことばより
現在は日清食品代表取締役社長で、この人の父は日本初のインスタントラーメンを作った人(安藤百福)だ。
この社長は研修で新管理職を無人島に連れて行ったことがあるという。そのとき持参した食料といえば少しの米とチキンラーメンだったそうだ。結局、全員が火をおこしたり魚をとることからはじめるのは大変な苦労を伴うということに初めてきがついたという。
寝ても覚めても食べることしか考えなくなってしまったらしい。研修のための本など開く気力もわくはずもない。
そこで、それまで自分たちが得てきた知識や経験が何一つ自分の命を守る役に立たないことに唖然とし、ショックだったたという。
たとえいくらカッコいいことをいっても、まずは食で腹が満たされなければなにも出てこないということを言いたかったのだろう。健康は食事からスタートして、あとはどうやってそれを維持していくかだ。そこそこの健康を維持できてはじめて文化だ仕事だスポーツだエンターテイメントだなんていえる。
いつも当たり前のように食べているが、そんなことがすべての原点のように思えてきたな。贅沢をいましめ、食べられることにあらためて感謝せねば。