くだらない予備知識で頭が一杯の自分に恥じ入った。

「マンガを解剖する」より
この本の著者が自分の息子が2歳のとき、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の絵を見せて何の絵?と聞いたときに子どものからの答えにはっとさせられた気持ちが上記のフレーズだった。
当時2歳の子は「ごはん」と答えたという。筆者は「絵の見方」を教わったと感じている。もちろんこの筆者は絵画の専門家でもある。しかし、それまで考えてもみなかった答えに衝撃をうけたらしい。とかく、大人になるといろいろな知識が頭を占領してしまい純粋な見方をすることを忘れてしまう。キリストが裏切りを告発する場面とか遠近法の技法などを考えてしまうと、それにこだわってしまいそれ以外の見方が出来なくなってしまったりする。
そこで、筆者は子どもが「ごはん」と答えたなら親としては「お部屋」の絵だと考えついたという。
たまには子どもの率直な見方はいろいろな予備知識をもっていたり専門バカの人には新鮮に映るものだ。