プロの審判を目ざす者の最終的な夢はワールドシリーズの球審をつとめ

「野球と日本人」池井優著より
やはり世界の頂点を目指すのはメジャーリーガーだけではないことがわかった。しかもワールドシリーズで仕事ができるのは審判のなかでもほんの一握りの人だけだ。選手の人数よりずっと少ない。
米では審判学校でプロの審判に合格するのは10%程度らしい。メジャーリーグマイナーリーグの審判総数はそうとうな人数になる。しかもプロの最底辺のルーキーリーグから1Aに上がれるのは年に一人いるかどうからしい。その上には当然2A,3Aをへてメジャーにあがるわけだからかなりの狭き門だということがわかる。
日本で名審判だった富沢氏はつぎのように言っていた。「絵でいえば、選手のプレーがキャンバスに描かれた作品で、審判員は額縁のようなもの・・・」これもけっこう気になるフレーズでもある。でも、その額縁である審判がプレボールを宣言しなければ野球は始まらないし、またゲームセットにもならない。
我われの視界に入らないところでも、夢をもとめて仕事をしている人もいるもの。いま自分は夢をもっているか・・・