マーケティングより自分が信じることのほうが重要。

マーケティングより自分が信じることのほうが重要。
AKB48の戦略!」田原総一朗×秋元康著より。
秋元氏は、川の流れをたとえに出している。上流にはこんな魚が何匹います、下流ではこうなっているとはいっても、次の瞬間魚たちは動いているという。だから、分析するよりむしろ自分が信じた場所でじっとやり続けることが大事と述べている。
ヒットするためには、みんなが考えないことをやることのほうが確率が高いという考えも持っていた。当然勇気と度胸もいるはずだった。
人は初めてのことが一番エキサイティングだともいう。確かに誰もやっていなければ、モチベーションも上がるはずだ。逆に考えれば人と同じことをやっても面白味も全くない。たとえ、失敗はしなくても、満足感はないだろう。創意工夫こそがモチベーションを上げる元だろう。
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エンターテイメントでいちばんつまらないのは「予定調和」。
AKB48の戦略!」田原総一朗×秋元康著より。
AKBにはそれがないからおもしろいと秋元氏は語っている。何事も段取り通りいってしまえば、何の感動もインパクトもないだろう。一例でいえば、オーディションで落とすのは、完成された女の子だという。うまければいいというものでもなかった。
面白いのは、意外性や予測もしなかったことが起きた時だろう。ただ台本通り完璧に終われば、ファンはそれで満足というわけではなかった。むしろ雰囲気はファンによって作られることもあるようだ。
当然それは予測もつかないことでもあるのだろうが、盛り上がりはそんなところにも秘密がありそうだ。AKBはいろいろなことを実験しながら成長していっているようにも思える。

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AKBは、ネットで世界中どこからでも見ることができる。
AKB48の戦略!」田原総一朗×秋元康著より。
ここでのタイトルは、「ジャカルタのファンはネットで日本のAKBを知っていた」となっている。アジアの人たちは、日本への憧れがあり、日本アニメに対する評価も高いから、みんなインターネットで見ているという。
ネットは国境をなくしてしまったような気もする。海外では、日本に行ったことはなくても、日本のことはよく知っているようだ。AKBはアメリカでも知っている人がいるという。
秋元氏は口コミでAKBを伝えようと思っていたらしいが、現代ではそれがネットという状況になっていたのだ。インドネシアは、東南アジアでいちばんインターネットの利用者が多い国だそうだ。

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「人生はデッサン」
AKB48の戦略!」田原総一朗×秋元康著より。
デッサンをするとき、たった一本の線で正確に輪郭を描く必要なはいのと、同じように何本もの輪郭を描いてだんだん形をつくっていけばいいのだという。つまり少しぐらい失敗しても、それは関係ないことだった。太い一本の線を引くための練習でもあるのだろう。
AKB自体も似たようなものだと秋元氏は考えているようだ。だからファンが育ててくれるという考え方も出てくるのだった。
多くの人は一発で決めようと思うから、すごく肩に力が入ってしまうという。それは失敗を恐れてしまうということだった。デッサンで線が曲がってしまったら描きなおせばいいだけのことだった。
田原氏も試行錯誤や紆余曲折ばかりやってきたと振り返る。むしろ人生なんて失敗の積み重ね、挫折の積み重ねだともいう。しかし、それを恐れたら前に進まないことも確かだ。
秋元氏はそれに対して、「失敗するかもしれないというリスクの先に未来がある」とも語っていた。なるほどと思わせる、宣伝コピーのようだ!!!

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あがっちゃうのは、期待されていて、いいことを言おうと思うから。
AKB48の戦略!」田原総一朗×秋元康著より。
秋元氏は何百人もの前で講演しても、全然あがらないという。それはもともと一介の放送作家で、誰からも何も期待されていないから、あがらないという。AKBが大成功したのも、もともと期待されていないからだという。
しかし、自信はすごくあったともいう。だからいつも自分がドキドキするおもしろいことをやりたいと思っているそうだ。選抜総選挙も、じゃんけん大会もガチでやるからこそ面白いのだった。だれもがドキドキするのだ。
田原氏も、「朝まで生テレビ!」でドキドキしるという。しかも、自分は失敗するんじゃないかと思うからおもしろいそうだ。やはりプロは考え方が違う!
スポーツの生中継と同じで先が見えないからこそおもしろい。秋元氏も田原氏も、おもしろいことしかやりやくない、おもしろくない仕事は一切しないというところでは一致している。
田原氏は最後に、「いくら成功しても儲けても、おもしろくなければ、やり残したことがあると思うだろうね」とも語っていた。なるほどそれは言えそうだ。時間がある限りおもしろい経験をしたいものだ。それにはチャレンジと創意工夫がポイントだろうな。