マニアに物を売るには、売る側もマニアでなければならない。

「年収300万円時代を生き抜く経済学」森永卓郎著より。
一般的にもたとえば、デパートで物を買う場合、その商品についてよく知っている人こそが、私たちはその商品に詳しい販売員から買いたいと思うものだ。ゴルフ用品なら実際にゴルフが好きでやっている人でなければいい販売員にはなれないだろう。
もっとマニアックな商品になれば、売る側もマニアである必要が出てくる。サーフィンをやっていなければ、サーフボードは作れない。作り手、売り手はマニアの気持ちがわかっていることが最低条件になってくる。
ということは、マニア意外の人からみれば変人というふうにも見えるかもしれない。しかし、今後はこんな変人こそが価値があるのだという。
マニアはしばしばオタクという言葉でも表現されるが、そんなオタクがいるからこそ、ユニークな商品が開発され、また売れるのだろう。
森永氏は「変人」こそがクリエイティビティに溢れているという。確かに、ネットゲームに関心がある人は一部ではあろうが、実際に創作している人たちは、そうだとも思える。

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何より一番の本業は「コレクター(蒐集家)」だと思っている。
「年収300万円時代を生き抜く経済学」森永卓郎著より。
これは森永氏自身のことを言っていた。一般には経済アナリスト名乗ってはいる。それにしても、大学教授、テレビ・ラジオでのコメンテイター、シンクタンクの研究員、作家、カメラマンなどと多才な人物だ。しかし、自身はコレクターだと主張している。
いつか新聞の記事にもあったが、さまざまなジャンルのモノを数十年にわたって数十0万点も集めている。よほど好きでなければできないことだ。
しかも、それがまた商売として通用してしまうのだから、価値がある。やはり何ごとも徹底的にやれば、それを認めてくれる人も出てくるということなのだろう。
他人から見ればまったく無価値だとも思えるものが、ネットオークションでは売れてしまうらしい。たとえば昭和初期のグリコのおまけが1個十万円でうれることもあるらしい。
クリエイティブな感性があればこそ、十分なビジネスチャンスがあるともいう。やはり実際にそれを体験してきた人の言葉は説得力がある。
遊びと仕事の境目が曖昧になってきているという。確かにまにあだからこそ成功するビジネスというものがあるのだ。「複業」ができる人はすごいと思えるな。

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必要なのは「ドリーム(夢)」ではなく「タスク(課題)」だ。

「年収300万円時代を生き抜く経済学」森永卓郎著より。
ここの項目のタイトルは“「老後のための貯蓄」よりもすべきこと”となっていた。将来の年金が不安である。果たしてどれだけもらえるのかどうか。
またもらったとしてもそれで十分とは言えそうもないからだ。年金だけで生活費をカバーすることは難しいと言われれば不安になってしまう。
森永氏は収入のレベルに合わせて、いかに生活をリストラできるかが、問題だという。老後の生きがいづくりに早めに投資することも必要だと提案している。
一日でも早く始めれば、プロとして自立できるチャンスが膨らむからだった。しかし生涯自分が活躍する場などあるのだろうかとも思ってしまうが。
夢を語っているうちは前には進まない。「いつかできたらいいね」という夢はまず実現しないものだ。やってみて違うことのほうがほとんどらしい。
だからこそのタイトルにあげたフレーズだったのだ。夢よりまず課題を考えることだった。好きなことで年金の宇上乗せできるかどうか。