自分ならではのアートなステイケーション・・・

「メトロミニッツ」2010.4月号より。
特集は“東京ARTステイケーション」となっていた。以前も一度取り上げたことがあるが、このステイケーションとは英語のstay(とどまる、滞在する)+vacation(休暇)のことだ。わざわざ長距離の移動をしないで、自宅や近場で過ごす休暇という意味で、アメリカで生まれた造語だった。
今回はアートはどうだろうという提案だった。アートというとなんだか特別なもののような気もするが、べつに美術館や博物館、ギャラリーに展示されているものばかりを頭に浮かべる必要はないのだ。
むしろ先入観をなくして、生活の中や街の風景にもそれを感じるかもしれない。たまたま街に出てみて、そこで知らない作家の展覧会があれば覗いてみるのもいいかもしれない。そんなところから意外な発見や刺激が得られる可能性もあるし。
また、この季節は庭や道端、公園にはさまざまな草花が咲きだしてくる。それらを眺めるのもけっこう楽しいひと時でもある。また、さらに樹木や花の名前を知ろうと植物図鑑などを眺めるのも楽しいかもしれない。身近でも知らなかった植物が多いことにも気づく。
また、先日地元の図書館に行ってみたらそこに県内内外の美術館や博物館ての展覧会の案内パンフが置いてあった。それらのいくつかを眺めてみるともう、それだけでもアートを感じてしまう。A4サイズのパンフ自体が実にうまくレイアウトされて、それさえもアートに感じた次第。
さらに数日前のこと、都内の大きめの書店で、ふだんは行かない洋書コーナーに行ってみたのだ。しかも漫画コーナーだった。日本でベストセラーとなった漫画の英語版(きっとアメリカで売られているのだろう)は表紙を見るだけも興味深い。ドラゴンボールのだめカンタービレ、おいしんぼ、ワンピース・・・実に多くの漫画が英訳されていた。
そういえば、「花より男子」は英語で“BOYS over FLOWERS”となってた。そのほかアートなステイケーションとしては、地元の古い建築物、切手、包装紙、手提げ袋、お菓子のパッケージ、本の表紙・・・。こう想像をめぐらしてみると、アートは思いのほか身近にあることにも気付いた次第。

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画廊は「無料の美術館」。
「メトロエイジ」2010.4月号より。
これは前日読んだのとは別のフリーペーパーだった。特集は“銀座からの贈り物”となっていたが、その中で気になった項目は「ギャラリー天国でアート散歩」というページだった。これもまた“アートなステイケーション”ともいえそうだな。
銀座には画廊が三百もあるという。美術品というとちょっと近寄りがたいイメージがあるが、私は二十代のころからかなり銀座の画廊を覗いていたものだ。当然がらタダでたくさんの絵画が見られるからだった。サラリーマンで絵画収集家の山本冬彦さん(アートソムリエ)は、ここで四つの画廊をおすすめしていた。
1、「日動画廊」、日本最古の洋画商だった。私もかつて何度も足を運んだことはあった。2、「ギャラリー広田」、幅広く日本画が作品が並ぶ。3、「シロタ画廊」世界が注目する版画を豊富に取り扱う。4、「銀座フォレスト」、学生や若手作家の作品に強い。
美術館や博物館は上野というイメージがあるが、銀座はまた日本一の画廊を誇る“芸術の街”でもあったのだ。無名、有名など気にしないで眺めているうちに、お気に入りの作家に出会えるかも。たまには画廊散策の銀ブラもいいかな。

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面白い人間とつきあって過ごすか、つまらない人間と過ごして時間を無駄にするか・・・
朝日新聞」土曜版2010.3.27付けより。
久しぶりに“やっぱりフジマキに聞け”という質問形式のコラムでちょっと気になるフレーズに出会った。質問は、35歳の女性からのもので、残業していると上司が食事に誘ってくれるが、支払いは割り勘だという。どうすべきかというものだった。
いずれにしても、女性を誘ったなら上司が支払うのが当たり前なことだろう。実におかしな上司だとも思えるな。藤巻氏は、その時間が有意義であれば部下も割り勘でもついてくるはずだというが。
しかし、こういう質問をすること自体でその時間が面白くないということは想像できる。ここでは最後に、「自分の人生のコーディネーターは、あなたしかいない」と結んでいる。ときには断る勇気も必要だろうな。
ここで取り上げたフレーズの「人間」の部分は、本、ブログ、ホームぺージなどとしても当てはまりそうだ。無駄な時間は過ごしたくないもの。自分が気に食わない同僚ならつき合わなければいいのだろう。
人のことを面白いかどうかを考えるより、むしろ自分自身が相手にとって、どれだけ面白いかやメリットや喜びを与えられる人間だろうかと考えてみる必要もありそうだな。本当に面白い人間になれる努力をしているかちょっと反省せねばなぁ。

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毎日、ボトル半分のワインを飲み、1箱のたばこを吸い、コーヒーを浴びるように飲んでいた。
朝日新聞」土曜版2010.3.27付けより。
これはいまベストセラーを連発して、世間でウケている勝間和代さん自身のことだった。いまでこそ大成功した彼女だが、以前は仕事も家庭生活もうまくいかず、すべての人間関係に悩んでいたことがあったという。
そんな時には、上記フレーズのようなことの繰り返しだったようだ。その結果、当然のように身体を壊し、不眠、胃痛、肥満、耳鳴りなどの症状に悩んでいたのだった。
そんな時、『洞察力 本質を見抜く「眼力」の秘密』(中山正和著)に出会って、“妬まない、怒らない、愚痴らない”の三悪追放に励んだそうだ。その結果、1年間で禁酒、禁煙に成功して、体重も14キロ落ちたと振り返る。
さらには人間関係の悩みもなくなったという。実にいいことばかりだ。でも、これは意志の強い勝間さんだからできたことなのではないだろうか。一般的にはどうかな。
かなり頑固に徹底しないとこうはなれないだろう。そういえば、このコラムのタイトルは「人生を変えるコトバ」となっていた。人生を変えるにはそれほそ徹底しないといけないということなのだろうな。凡人の私には無理かな・・・