楽しそうに仕事をする。これも仕事を成功させるコツ・・・

朝日新聞」2010.2.28付けより。
“仕事力”というコラムで新井満さんの4回目のインタビュー記事からのフレーズだった。新井さんは、さまざまな仕事をしてきたが、何もかも手当たり次第にやってきたというわけではなかった。
自身で決めたチェックポイントは3つあった。1、その仕事は、好きか?2、新しいジャンルの仕事か?3、社会性はあるか?ということだった。もちろんこれらは新井さんだけに当てはまることなのだろう。
1はたとえどれほど条件や報酬が良くても、嫌いなら嫌いな仕事ではうまくいかない。2はもしその仕事が未開拓のジャンルなら挑戦者魂は大いに刺激されるという。3は自分以外の社会のためにも役立っているかということだった。
一般の人はここまで考えるほどの余裕はないだろう。実際に仕事を選べるのは相当その人に力がなければできないことだ。氏にとってはこの3条件を満たしている仕事は楽しいという。
このインタビュー記事の最後のほうに、「どうせなら楽しそうに仕事をしよう」というのがあった。”楽しそう”はイコール仕事を“楽しんでいる”からこそ、それが周囲の人にも伝わるのだろう。すると人が寄り集まってくるという。実に理想的かもしれない。凡人にはこれができるかどうか・・・

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ネーミングがバカバカしくても、それが考えるきっかけになればいい。
「考える力」齋藤孝著より。
この本のサブタイトルは“アイデアを10倍生む”となっている。そのアイデアを生むためには、こんな方法もあるという一例としてネーミングに凝ってみるというのがあった。
つまり、その言葉のイメージに引きずられて発想が広がるというものだった。だからちょっとした思いつきでも、必ずネーミングをしてみるといいようだ。
たとえば、何かを思いついたら「○○力」と名づけてみるのも面白そうだ。そういえば齋藤氏も確かに「〜〜力」という言葉を多用している。「質問力」「未熟力」「言い換え力」「偶然力」・・・と。
無理やりにでもネーミングすると、言葉の力を引き出せるそうだ。その人物の例として、ボクシング元ヘビー級チャンピオンのモハメッド・アリをあげている。有名なフレーズは「チョウのように舞い、ハチのように刺す」だった。
この言葉でアリは対戦相手に自分の強烈な印象を与え、実際以上に自分の力を引き出したといえるようだ。これは自分の戦い方を見つけたあとの作戦でもあったのだ。
ちょっとバカバカしいが、もしすぐにどんな人ともうちとけて、友達になるのがうまい人なら「友達力がある」ともいえそうだが。そんな言葉を思いつけば「きっとアイツはそうかもしれないという友人を私は思い出すことができる。

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サプライズとはつまり暮らしの中にある“脂身”みたいな部分・・・
「人を喜ばせるということ」小山薫堂著より。
この本のタブタイトルには“だからサプライズがやめられない”とあり、また本の帯には“ぼくがやってきたサプライズの全記録!!・・・・”ともあった。
まあ簡単に言ってしまえば、ちょっとしたイタズラともいえそうだが。人を喜ばせようとするには、中にはちょっと驚かせようという気持ちがあることは確かだ。
薫堂氏はサプライズは脂身だという。そのココロは、日常のなかに脂身があるからこそぱさぱさにならないという比喩を用いている。確かにこれだとわかりやすい。おもしろ、おかしい時間を過ごせれば、日々の暮らしにも味わいが出てくる。
そのためにはそれなりの手間暇、つまり時間やお金がかかる場合もあるだろう。誕生日にどんなプレゼントをしたら喜んでもらえるかというのも一つの企画といえる。思い出深い誕生日にはやはりちょっとしたサプライズがあるのではないだろうか。

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「サプライズ&ハピネス」の精神・・・
「人を喜ばせるということ」小山薫堂著より。
この本のあとがきの部分には「サプライズとは、ただ驚かせるだけではありません。サプライズをしたあとの「あと味」が非常に大切」とあった。
確かに悔しがらせるだえでは意味がないのだ。つまり、タイトルのフレーズにもあげたように、幸せな気持ちが残るような「サプライズ&ハピネス」の精神が必要だったのだ。
サプライズされたほうが、それによって日常忘れがちになっている何かが見つけられたらいい、と筆者は願っているようだ。人に喜びを与えられるようなサプライズを思いつくには企画力も必要だな。
またこの本の3分の2くらいのところには、「サプライズというスパイスをふりかけてみたら?」というフレーズもあったな。料理を最後に引き立てるのは確かにさまざまなスパイスでもあるともいえそうだな。
サプライズは時には脂身、時にはスパイスにもなるってことかな・・・。サプライズを思いついたときのワクワク感を思い出してみよう・・・かな。

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大きいアイデアが三つくらい入っていれば、企画として通用・・・
齋藤孝の企画塾」齋藤孝著より。
ちょっとしたアイデアがわいたくらいでは、企画とは呼べないようだ。この本のサブタイトルには“これでアイデアがどんどん浮かぶ”とうれしいことが書いてある。
同じ齋藤氏による、先日とりあげた「(アイデアを10倍生む)考える力」を概論編とすれば、この本はむしろ実践編ともいえそうだ。というのも、実際にデザインシートなる用紙の紹介もあるからだ。
そこに、いろいろな項目を埋め込んでいくことで、企画の形が出来上がってくる仕組みになっている。項目は次の7つあった。
1、対象・・・誰が対象なのか。2、タイトル(ネーミング)・・・テーマは何か。3、ねらい・・・何のために行うのか。4、テキスト(素材)・・・材料は何か。5、キーワード(キーコンセプト)・・・中心となるコンセプトは何か。6、段取り・・・具体的にどうやって行うのか。7、仕込み(裏段取り)・・・準備はなにをするのか。
まずは、これらの項目に記入することが企画を立てる場合のスタートになるようだ。しかも、思いついたその時こそモチベーションが上がっているので、記入は早めのほうがいい。あとはこれが習慣化できればいいのだろうが。