景気が悪いのと笑いはとても仲がよくて、・・・

朝日新聞」2009.1.1より。
“私の視点”というコラムの中で、落語家の桂文珍さんが言っていたこと。過去を振り返れば、1930年代の大恐慌の時にはエンタツアチャコが売れていたという。(とはいってもほとんどの人にはピンとこないだろうが。私はぜいぜいその2人の漫才師の名前を知っている程度だが。)
またバブルが崩壊した頃には漫才ブームだった。そして、景気が冷え込んだ現在でもテレビの中ではお笑い番組が花盛りだ。連日数多くのお笑いタレントたちがあらゆる番組に出演している。とはいっても、実際にそこでネタを披露しているわけでもない。司会やバラエティ番組に顔を出しているだけのこともある。
文珍氏は、どんな状況にの中でも笑っていたいというのが根源的な人間の本質だと語っている。その例として自身の体験を述べていた。それは阪神淡路大震災の時に、氏の家はつぶれて家の前で写真を奥さんと撮っていたが、あとで見るとどれも笑っていたという。
笑う門には福来たるを実践したかのようだ。だからこそ氏は「人間のユーモアのセンスを生かして見方を変えていけば、壁を乗り越えていけるヒントが得られるのではないか」とも述べている。笑いは時には力を与えるものだから、そのパワーをうまく利用できればいいが。
つまり頭の柔軟性を養っておけば、意外なところからヒントが見えてくるかも。(それを期待したいもの)景気が悪い時に限って笑いがブームとなるか。せめて一時だけは厳しい現実を忘れたいと思っているのだろうかなぁ〜(自分も含めて)

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プロフィット(利潤)とリスクはイコールだ。
朝日新聞」2009.1.3付けより。
世界同時不況であらゆる業界の売上は落ち込んでいる。そんな中でも「ユニクロ」だけは好調のようだ。社長の柳井正さんは、価格と品質のバランスでバリュー(価値)を感じてもらえたからだと考えている。価格が安くても品質が良ければ、ユニクロを選んでくれる人は多いことだろう。
百貨店はスーパーも低迷しているが、それについて柳井氏が語ることは、当然のことのように思えた。それは、「お客様の声を聞き、メリットを売り場やチラシなどで情報発信していくことが必要」ということだった。実にシンプルな考えだ。
だから従来のように改装や増床をしただけでは、商売自体が変わらなければ将来はないとみているまた、日本人の最大の欠点は安心、安全、安定志向だとも述べる。
しかし、ユニクロでは製造小売りをする場合、常にリスクをとってきたという。利潤を出すためにはそれなりのリスクを抱えるのは当然のことで、それができたところにユニクロの強さがあったのだ。つまり他の企業ができないことをやった結果が好結果につながっているようだ。
リスクをとったからこそ、重要を呼べたということか。要するに虎穴に入らずんば虎児を得ずということかな。とはいっても一か八かの冒険とは全く異なり、長年の経験による綿密な計画、実行があってこそのプロフィットには違いない。